つぶやくdorotanuki

小さい穴から見える外界の様、過ぎる時代への雑感をつぶやく

2021年4月、卯月

卯月 (十二支のの月、苗植月:ナエツキから転じたとも)

4月になって暖かくなった。で、問題も新たになって変異種がどうやら相当数この国を支配しているようだ。他の国、早々にワクチンを打った国でも感染者の増加は止まっていない。本当に不思議なのは人が速いスピードでワクチンを開発すると、ウイルスも即応して行く。

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4月1日:手を合わす地蔵まといし桜花(桜が散っていれば完璧だったが近くに桜は無し)

桜が散り終わりそうなので、また北鎌倉へ。久しぶりに東慶寺に寄る、落ち着いた感じのお寺、人出もほどほどだった。境内で見た優しい顔立ちのお地蔵さん、江戸時代から女人救済の駆け込み寺、縁切り寺として知られていたから、女の子のお地蔵さんかな。

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4月2日:春昼の駆け込み寺の射干の花 (シャガ:射干、著莪、胡蝶花)

東慶寺内、お墓に行く坂道沿いにシャガの花。シャガが釈迦に聞こえるのは偶然かな。

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4月3日:深呼吸桜花散る向かい風

建長寺の庭、散った花びらが敷き詰められたかのよう、奥に芍薬が咲いていた)

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誰そ彼れや振り返る影花落ちて

(誰そ彼れ=たそがれ:黄昏、夕方。)(彼は誰=かわたれ:明け方)

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4月4日:紅コウジ今宵は皿に桜餅(桜色になった餅米を手で搗いて、食後の桜餅。)

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因果応報1:<悪因悪果⇒善因善果へ>因果応報の意味を勘違いしていました。間違ったことをしたから悪い結果が出たことを言うのかと思いましたが、良い行いは良い結果を生み、悪い行いは悪い結果が出るという当たり前の教えでした。お釈迦様スミマセンでした。

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数年前から海岸に行くと、小さく綺麗な色の破片が目立っていたが、ほぼ気にしていなかった。プラスチックゴミが人間に環流する(4月4日、東京新聞)日本人の年間推定摂取量:13万個。マイクロプラスチックが魚介類に食べ物として取り込まれ、それが最終的に人間の食料として環流してくる。伝統的に魚介類の食事が多い国は当然、摂取するプラスチックも多い。香港が一番多いが日本もその典型だ。買った魚も内臓を取れば大丈夫、とは言いきれないかも、加工されれば混在は防げないし。身の回りのプラスチック製品をどう減らすかが鍵かな。レジ袋をイカと間違いウミガメが飲み込む。蒲鉾の中のプラスチックを私が飲み込む。寿命が残り少ないから病院では無視される?

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因果応報2:<悪因悪果⇒善因善果へ>

エボラウイルスと人間の接点は、経済目的の熱帯雨林の開発が急速に拡大して、コウモリやチンパンジー等との濃厚接触の範囲を広げた。つまり、人がウイルスを呼び込んだ形だ。また、人から人への伝染は家族などの看病により広がり、皮肉にも人の優しさが要因だった。コロナウイルスも野生動物から人間が呼び込んだ。コウモリから他の動物、そして人間へ。

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因果応報3:<悪因悪果⇒善因善果へ>

人間も野生と長らく共生してきたが、近代は経済活動の飛躍的拡大で大規模な熱帯雨林の大量伐採などで野生とのバランスが大きく壊れてきている。大きな要因は経済優先という人間の事情で自然界を破壊している現状だ。地球は人間だけの物では無いが、もはや人間だけがバランスをとる力を持っているというパラドクス。人間が豊かで過ごしやすい世界を実現しようとするのは当然だが、それは地球環境の破滅を招く、と言うパラドクス。

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因果応報4:<悪因悪果⇒善因善果へ>

経済とは本来、経世済民=人々が豊かに生き生きと暮らせる事の筈だった。現実は高度に計算し構築された利益最優先が経済活動の実体になっている。誰もが利益享受者の中に入りたいが、結果として富の配分は一部の人が独占し、大多数は貧困にあえいでいる事実。これは経済の本意とは乖離している。頑張っても報われない、約束が違うじゃ無いか!

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因果応報5:<悪因悪果⇒善因善果へ>

家畜という動物達、人が長い年月で育て共生しつつ利用してきたが、かなり前からまちがった利益最優先の経済観念から、家畜を生き物では無く生産材として管理するようになった。ケージに閉じ込められた鶏、豚、牛など。鳥インフルエンザ、豚熱などが発生すると一気に数千~数万もの命を奪う、殺処分として土に埋めたり焼却したり。その扱いには命への尊厳など微塵も感じられない。無論、育てている人達は望んではいないのだが感染症だからと一匹一頭を治すのでは無く、一斉に殺して埋める。これは大量殺戮では無いだろうか?そうしないと防げない?ならば集中した飼い方を見直した方が良いのでは?公園に仕掛けられた罠に捉えられた、スズメバチ。刺されたら危険、でこうなった、う~む。

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因果応報6:<悪因悪果⇒善因善果へ>

人間は野生を破壊してでも、自分達が安全で豊かで心地良く暮らせるユートピアを造ったつもりだったが、実は弱者、強者の差別化を促進していた。結果として、その一部のみが富み、多くは貧者、広範囲のスラム世界が出来上がっている。日本も派遣業の拡大以降、実質賃金は低下、人の価値が貶められている。特に貧困が女性に顕著に多いのがこの国自体の貧困だと感じる。

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善因善果

自然との共生を目指して行けば、いかに遠回りでも結果は変わってくるだろう。なのに、私達はどこへ行くのだろう。考える事ぐらいしか出来ない。

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4月5日:歳時記に花冷えの季語背筋さぶ(一旦暖かくなって冷えると、きつく感じる)

雨模様で夕方は久しぶりに足元が寒い。ストーブを仕舞わなくて良かった。

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4月6日:山吹や一重も八重も山吹や (寒の戻りか、朝から寒く久々にストーブを焚く。)

(七重八重 花は咲けども山吹の 実のひとつだに無きぞかなしき)太田道灌の逸話。

狩りに出かけた太田道灌、突然の雨に降られ近くの百姓家で簑を借りようとするが、出てきた少女は、一枝の山吹を差し出すのみ。後になって、貧しく雨よけのも無いことを伝えた事に気がつき、己の勉強不足を思い知った。今読むと、難しい謎かけなんか分からんよ!という感じ。でもこんな和歌で意思表示が出来るのは、日本語の面白さだと思う。

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<デジタル庁について>

デジタル庁を今年発足させる政府の動き。64もの法案を一括審議、すぐにでもやる構えだそうです。台湾や韓国、欧米や中国でもコロナ対策で大きく注目されたデジタル化、でもこの国では何だかすっきりしない状況になっています。

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元々が膨大な個人情報を業績向上の為に活用したい経済界、大企業からデジタルトランスフォーメーション(DX)の名前の元、職員500人中に100人もの人員を入れてくるとか。乗り物が正義のロボットになったトランスフォーマーとはかなり様相が違う雲行きです。100人の人は純粋な技術者というより大企業の利益を優先する集団になりかねません。

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コロナ対応の給付金対応、行政から民間大手の電通へ、そしていくつもの孫請けなどに落とされ、必要な時期に必要な補助が受けられなかった事実は、今の政府と大企業の連携が何を意味するのか教えてくれました。税金をむさぼる利益優先の癒着だったのです。無論、全ての大手企業がそうでは無いのでしょうが。懐かしき?アベノマスクも同じ構図でしたね。今、自国民に銃を向けているミャンマーの国軍関連企業との連携だったとか。

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皆の役に立つ、デジタル技術は大歓迎ですが、どうもスノーデン氏が告発したインターネットの基幹を握っていた米国が通信内容を傍受している、みたいな今一信頼が置けない政府に、私達の個人情報が全て捕まれてしまう、というのは恐怖でしか有りませんね。中国のように完全に管理されても困りますし。だからまだマイナンバーカードも作る気になれない。

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私達が納得できる管理体制が創られた上でならぜひ、今のドタバタしたコロナ対応をスッキリとスピーディに運用できるシステムに変えて欲しいけど、いままでのコロナ対応、ワクチン運用などで一番大事な、信頼感が持てない状況を散々みせられている私達は、疑い深くならないと将来に禍根を残しそうです。

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その上、大企業の儲けや、個人データー流出で詐欺にも活用されそうな状況では、一気にやらずきちんと話し合い、その内容を私達に開示する手順を踏み、安全策を講じた上での、納得できる制度設計にならないと賛成できませんね。結局、一方的に数の力で押し切って来ている、そのくせ中身が無い、今の政権運営では危険だと言う思いしか持てません。

<悪因悪果>まだGoToトラベル再開を云々しているのが重鎮では、本当に日本沈没です。

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4月7日:叢の霞の中に野生の眼(霞、カスミ:春の季語)

叢=クサムラの中の鳥を撮る、手前の草が被りピントが合いにくいが、霞む色も面白い。

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久しぶりに里山公園に野鳥を探しに行く。昨年のこの日、アカゲラに遭遇したのが、忘れられず同じ夢を見に行くが、結果は残念な事になった。ほぼめぼしい野鳥には出会えずふて腐れて帰る前に、三人の人が固まっていたので様子を見に行くと、何やら鳥が飛ぶ影。後で聞くと何とアオゲラが居たとのこと。運が良ければ会えるよ、と言われ一人の人はさっき見たとも。その後もう一度粘ったが、結局会えなかった。(泣)竹藪でタケノコを見ただけ。

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早くもツバメが舞っていた。飛んでいる姿は捉えきれないが、2羽が田圃におりていた。

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池では草の影にカモたちが集まり休んでいた、リラックスしまるで隠れ家に居るかのよう。

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何やら木陰でウゴメク影はヒヨドリでした。

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4月8日: 春の沢ミソサザイの音澄み響く

この日、昨年5月に緊急事態宣言の為、駐車場がクローズだった日向川キャンプ場に行った。今年は駐車出来たし、すでに沢山の車が駐まっていた。キャンプ場入口の階段脇に渓流から落ちる小さな二段の石積ダムがあり、すでに3~4人のカメラマンが撮影していた。

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聞くとカワガラスが今年の一番仔を終えて、次の営巣がはじまっているとのこと。一緒に見ていると、聞き覚えのある元気良い囀りも聞こえた、ミソサザイも営巣したらしい。交互にやって来る鳥達に嬉しくなり沢山の連続撮影をした。ダム壁の窪みに巣を作るカワガラス、泳ぐのも得意で水生昆虫が餌。それで、暫く水に入った後は岩場で水を切って乾かす。

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地味な色合い、カワガラスと言う名前で体長は20cm位、鳩よりは小さい、河原にいると周りの色に溶け込む。眼が白いのは瞬膜で目を閉じたから。鳥だけにある目を潤す膜。

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定期的に、落ちる水の後ろの窪み、巣に入るが、時々上手くいかず水に落ちる事もあった。

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久しぶりのミソサザイ、日本で一二を争う小さな野鳥、体長10cm位、視力が落ちてきている身には見つけるのが難しい。他の人の様子を見たり、親切な人に教えて貰ったり。暫くしてやっと自分でも見つけられるようになった。裸眼で見ていると本当に小さな点のよう。

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飛んでいくのも素早くてすぐに見失ってしまいます。体は小さいけど囀りは大きい。

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午後は出る回数も減り代わりにキセキレイが来たり、渓流の枯れた穂にホオジロが止まっているのを見つけたり。ホオジロは穂を咥えて集めているような様子だった。巣の材料だろうか?カワガラスは河原で見つけた枯れ葉を咥えていた。苔で巣を作る筈だが?

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セキレイ、やっぱりいつも見なれた白セキレイ、背黒セキレイより綺麗だ。

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ジャンプ!影が清流の岩に映る。久しぶりに水も空気も綺麗な場所に来た。

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午後、キャンプ場を後にし、昨日の里山公園にもしやの期待を込めて寄る事にした。午後3時過ぎ着。30分ほど歩き回るが見つからず、人も減ったので昨日の人が撮影していた場所辺りにカメラをセットして待つ。昨日、飛ぶ鳥が見えた位置の枝を目標に暫く待つと、何か白っぽい物が!多分、鳥が止まっている。ドキドキしながら望遠でピントを合わせる。どうやらアオゲラのようだ!

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久しぶりに、生きていて良かった!と思えた。初めて見るアオゲラが黄緑がかった体色なのも、知らなかったし頭の後ろと目の下の赤い模様がとっても綺麗だった。後で調べると頭頂の赤い色が後頭部だけの場合は雌らしい。今回会えたのは雌のアオゲラのようだ。

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この子は何と約35分も同じ場所にいてくれた。野鳥はこちらに気づくと逃げることが多いが、多分夕方で公園に来た人も減り、連続シャッター音がキツツキのドラミングのように聞こえたのでは?と勝手な想像をしている。こっちがレンズ越しに見ていることは分かっているはずだが、逆にこちらを観察している感じがした。でも、手押しカートを押したお婆さんが通ったら、ガタゴトという音のせいか飛んでいった。会えて嬉しかったよ。

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4月9日:風光る赤いフリージア庭の隅

赤いフリージアも花壇の隅にポツンと出ていた。昨日の写真データ整理で目が草臥れたけど、可愛い花に少し癒やされる。

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4月10日:俯瞰するピント調整花水木 (そのままだと暗め、下から見上げスローで撮る)

花壇にハナミズキがある。なぜか小さい木のままで花も年々小さくなった?周囲では綺麗なハナミズキが見られる様になったのに、と思っていたらやっと花をつけた。

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4月11日:垣根越し蕾はじける長閑さや (長閑=のどか、春の季語)小手毬、ハナミズキツツジ等も咲き始め、散った桜に代わり色々な花が楽しませてくれる。

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4月12日:青信号桜蕊降る道の先(桜蕊降る、が季語。花が散った後、シベが散る。)この日はまるで初夏のような暖かさ、近所の庭も花が賑やかになってきた。マスターズゴルフで松山英樹氏が優勝!コロナで沈んでいた気持ちを明るくしてくれた。

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4月13日:小手毬の花団子揺れ時雨前(どうやら夜半から雨が強まるらしい)

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4月14日:繰り返す尻尾振り外交春寒し(全力でやるべきは足元の感染対策なのに?!)

トリチウムの海洋放出、副総理が「飲めるんじゃあねえの?」と発言、相変わらず偉そうな物言い、政府機関はゆるキャラにして安全をアピールする。でも一番のビックリは2018年に近畿大学で実用化に向けた研究がなされ、政府の補助金申請まで行っていたのに、無視していたこと(14日東京新聞)東電も本気で検討もせず政府と一体で海洋放出を決めた。確かに他の国でも海に流しているらしいが、日本が安全性を高めた技術を確立したら、商売にもなるだろうに、素人以下の感覚も無いのが今の政府かと感じる。海はゴミ捨て場じゃ無い。

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4月15日:花冷えや気持ちもすさむ聖火リレー(祝福されない祭典見るより死にたくない)

やはり変異種による新たな感染拡大が大阪から各地に、東京圏もじきに同じ状況になっていくだろう。ワクチンのドタバタは根本の供給数が増えなければ効果も発揮できない。去年を思うと、最悪のデジャブーだが、今の状況では「ロックダウン」の実施が人の命を守る為には効果があると思う。皆の生活の最低限保障を、この国の政府が真剣に行えればだが。正直、コロナの言葉に慣れた感じはあるが、今の状況は一年前より厳しいと感じる。

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とても残念ですが、出来る限りの自衛をする事しか無さそうです。気をつけましょう。

2021年3月、弥生:後半

最近、呪術廻戦というコミックを読み出しました。家族が買ってくるので見始めましたが、大流行した鬼滅の刃と同じく人気が有るようです。具現化した人の呪い、それと対抗する呪術師の戦い、正直鬼滅に似た感じも有るけど、感染の不安感もこんなオドロオドロしたファンタジーを求める要因かな?と思いました。アラレちゃんからドラゴンボール、ワンピースになり、その後に鬼滅の刃、そして呪術廻戦。時代が変わっても、何かに縋りたい気持ちは変わらない感じです。

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16日:異界からスマホ連れ出す目借時

横になり漫画を読みながらいつの間にかウトウトしていたら、大きな音で鳴りだす携帯電話。

呪いの世界に入り込むうちに、寝ていたようで突然の呼び出し音にビックリ。暫く呆然とし現実に戻れない。漫画の世界に入り込むのを最初に感じたのは、水木しげるさんの河童の三平、第一話で三平が丸い石柱の上を飛んで河童から逃げていく、柱がだんだん高くなり最後は水中の河童の国に落ちてしまうシーン、妙に説得力があり、読んでいて異界への恐怖、そして恍惚感を覚えた。

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17日:紅き薔薇白かすみ草 彼岸入り(花屋に勧めたられた紅い薔薇、綺麗で香りも強い)

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実は中学の頃、漫画家になりたいと思っていた。石森章太郎氏の漫画家入門と言う本を買って、細々とペン先なども揃えケント紙も買いマンガを書いていた。近くに一緒にやる仲間が居たらもっとハマったかも知れないが、雑誌の文通でなぜか東北の人と漫画を作って送ったりしただけで、結局続かなかった。学校では書道の授業中などにも漫画を書いていた。猫を書いていたら優しい先生が、面白いと褒めてくれたから調子に乗ってチョクチョク落書きをしていた。

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18日:北条のもののふ想う春の空(桜はまだの小田原城に行ってきた。昔の空間を疑似体感)

お城には入れないが、天守閣前の広場に昔を偲ぶ。人もまだ少なく、何も無い良さを感じた。

北条早雲という戦国武将から約100年、秀吉に滅ぼされるまで小田原城は北条氏の居城だった。江戸時代は徳川幕府を守る関東の要としての役目を負っていたそうです。本来の城郭は関東大震災で全壊しましたが、戦後にかけ復興され現在は桜の名所としても知られています。

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19日: 黄沙ありフロントガラス残る筋

花粉と黄沙も混じるのか、いつも以上に粘り着く感じの埃がフロントガラスに積もっている。この黄沙、他には黄砂胡沙:こさ、などの漢字があり、読み方が難しい霾(つちふる/ばい)という漢字もあった。昔から知られていたようで、モンゴルで発生し中国北部を経由し飛来する黄砂は春の季語。今年3月中旬の黄砂、中国北京では過去十年間で最悪の状況だとか。コロナへの影響は無さそうだがPM2.5はコロナを悪化させるのではとのネット記事もあり、真偽は不明。

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ぼた餅や小豆モチ米心和え(春は牡丹餅、米と小豆をあわせ、先祖を想う餅を食べる。)

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20日春分の日過ぎさりし甘辛き日々想う春

区切りの日に珍しく外食、選んだ料理の辛さと甘味、過ごした日々と同じかも、などと勝手な想いに浸ったりしてみる。近所のミモザは散り、風の強い日も多い為か家の人が掃除をしていた。

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道すがら牡丹切花中日に(先日行った道路沿いに生けてあった、大きな牡丹の切り花)

春分の日は太陽が真東から上がり真西に落ちる、昼と夜の長さが同じ中日。通常、彼岸とは春彼岸を指し秋は秋彼岸と言うようです。ここからは昼が長くなる分岐点。春本番スタートかな。

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20日午後6時9分頃、宮城県で震度5強の地震震災から10年、まだ余震が続きそう。

1995年3月20日地下鉄サリン事件。26年目となる無差別テロ事件。三月は重大事件が多い。

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21日:春嵐 花林糖減る日曜日 (窓の外は激しい雨と風、今日解除されてもどこにも行けない)

1945年3月10日は東京大空襲の日、一夜で約10万人が亡くなった、この空襲は戦争中という状況での無差別殺人。なのにこの空襲で亡くなった人の遺族には何の補償も無く、亡くなった人達の氏名の記録も無い。戦前の法律で「逃げずに火を消せ」と命じられ、亡くなった人も多数なのに元軍人への補償と比べて酷すぎる。現在のコロナ対応の施策も納得できる物が無く、戦前のお上による統治「国威発揚と経済優先」と同じ様に見えてくる。小さな記事に、そんなことを想いながら花林糖をつまんでいたら、袋が空になっていた。

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22日:忘れなそ花壇の隅のフリージア

去年、花壇に咲き誇っていたフリージアがやっと一本、花をつけ始めていた。生きていたんだ。

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久しぶりに旅行パンフが送られてきた。少し驚いたのは「GoToトラベル再開時のあとから割引適用」という文字が印刷されていたこと。昨日で解除の政府発表に合わせたバッチリなタイミング。これは新たな感染拡大も意に介さない、と思われても仕方が無いのでは?と心配になる。

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花曇りソメイヨシノの咲き始め

桜には本当に多くの種類があり、日本では約200種の桜があるそうです。その80%がソメイヨシノだとされています。挿し木などのクローンで育つ為、開花時期がほぼ同じだとか。満開情報が東京と福岡で出されたようです。東京の早さに驚きましたが、TVの上野公園は満開でした。

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23日:春の宵大物釣りのクレーンかな(近所のマンション現場、大型クレーンが機材を運ぶ)

自転車預かりの古家や、昔からの家々が取り壊された跡に、この空に壁が立ち塞がるのだろう。

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メダカが絶滅危惧種になった理由は、農地と排水設備の無駄が排除された為、と言っていた。メダカは浅い水の穏やかな流れで、端っこにある一見無駄な水場に生きてきたので、人間にとって合理的な造り、無駄が無い場所だと生息環境が無くなるらしい。ヒトが長い時間をかけて自然と融和し創った環境では元気良く生きていたのに。子供の時見ていた、水を張った田圃にはオタマジャクシやミズスマシ、メダカ、タガメなど小さな生き物が沢山生きていた。人間は効率を優先するつもりで自然のバランスを壊し続けて来た。いつの日かそれは人間自身に跳ね返ってくる。将来はこの星を捨てて、火星にでも移住する気か?

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24日:断捨離の家具寂しげに春の暮れ

古風な家の前、このところ続けて古いソファーや机が玄関前に置いてある。断捨離は良く聞くようになった言葉だが、物への執着を捨てる、と言われても中々実践できない。以前、古い本を整理しそれこそ二束三文で処分したが、その後調べ物をするのにその本が必要になり、もう二度と入手できない事を知った。記憶が消えていく事の多い今は、なるべく残したい気持ちが優先する。

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25日:むなさわぎ赤く落ち行く春の日や

別段何もなかった日なのに、夕焼け空の下を歩いていると胸騒ぎがしてくる。そういえば去年コロナの不安が増してきた三月にもこんな赤い空を見たような記憶がある。今年も消えない不安。

赤い雲の筋は、天の警告だろうか、備えよ、備えよの声が聞こえてくるようだ。

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先日、小田原で通りがかり気になって入った、歴史がありそうな料理店。店の名前が読めなかったが「だるま」と言う名前だった。ここは創業が明治で関東大震災により被害を受け、地元の網元で財を成した店主、達磨氏が贅を尽くして再建、後に有形文化財に登録されたらしい。

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巻き寿司を注文し、その大きさに驚いたが、実は天丼が有名のよう。相模湾の漁業は北条早雲の頃から発達し、豊富な魚類を基にした蒲鉾も有名になっていきました。これは冷蔵庫などなかった当時、箱根等の山間地に対する魚肉提供の役割もあったようです。料理店の前にあった大きな像、店名にちなみ達磨さん、よく見ると(たまたま)座った人を拝んでいる?

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1814年(文化十一年)創業の小田原のかまぼこ屋さん本店。こちらも地味だが落ち着いた建物。

近所のスーパーで見かけなくなった蒲鉾を買って帰る。支店は小田原駅周辺に数か所あった。

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26日:朝五時の静寂を破る猫の恋  ※静寂(シジマ)

以前は見かけた野良猫の姿をほとんど見ない。今は猫を飼うのは家の中で、外に出さないようにすることが多い為か。人の世界で生きてきた猫や犬たちにも今の生活様式の変化は影響をしているようです。今朝早く、珍しく春独特の猫の声が聞こえたが、あまり長くは続かなかった。

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春暮れるドバイのごとき月の出て まだまだ夕暮れは風も冷たく感じる、早く帰ろう。

夕暮れ時のモール駐車場の上に月が出ていた。無機質なビル壁が砂漠を連想させる。

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27日:こてふ舞い玄関先に春招来

小鳥のように声はしないが、近づいたらひらりと花から飛び立つ小さい蝶。でも、すぐに逃げていくわけでもなく、舞うように飛びながらこちらを見ている。暖かい光の中、ああ春が来たんだなあと思わせてくれる。

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28日:満開の感染防止花曇り

給料日後の日曜日、花は満開で沢山の人が街に出ていた。多分、この雨模様の曇り空に散っていくだろうから出たい気持ちはよくわかる。でも天気が悪い分、控えた人達もいるのだろうと思う。

中途半端で毒のある「マンボウ」より荒れた天気のほうがコロナの抑止力は高いかもしれない。

保障は小さく従わない者は法律で縛る「毒」を為政者に持たせたマンボウ。魚が怒るぞ!

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二年目の春バス停やマスク列

バス停に並ぶ人達、老若男女みなマスク、二年目の春になったことを思った。一向に先が見えてこず、変異種が急激に広がっている事実は忘れたいが事実。医療関係の充実でも実現していれば気持ちも少しは落ち着くが、またぞろGoToだとか言っている政府。デジャブ~の世界だ。

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29日:春暁に夜来の雨や葉の雫

朝、前夜の雨はあがっていた。周りの木々や花壇の草花は水滴を受け爽やかな姿を見せている。

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今日はまさに初夏のような温かさだった。気になっていた黄沙が明日は関東にも広がってくるという天気予報。九州や西日本は、今日すでに黄沙に包まれていた。夜は筍ご飯、大きなタケノコが売られていたそうだ。筍は初夏の季語らしいが、タケノコご飯は春の味がした。

先取の筍食す春の宵

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30日:江の島も霞て浮かぶ黄沙の日

この日も暖かい、10年ぶりに関東に黄砂が降った。車で通った海沿いの道から見る景色も霞のようにぼやけていた。キリとモヤは空気中の水蒸気が作るが、カスミは微細なゴミ等も含み気象用語では無いらしい。俳句は霞:カスミが春の季語、霧:キリは秋の季語らしい。なぜだろう?

昔から黄沙は知られていて、春はゴミも混じると理解されていたのかな?

散る桜巻き上げ駆ける少女かな(友達とバイバイした後、元気に坂を駆け降りる小学生)

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31日:弥生尽、春の尽きる日   変異種の脅威四波の弥生尽

どう見ても新型コロナウイルスは変異主と呼ばれるタイプに入れ替わり、日本人が頑張ってきた対応をあざ笑っているかのようだ。ワクチンは予想どうり変異コロナを防ぐ実際の防御には成らないようだ。集団免疫と言っていたが、そもそも数量がなくて必要な今に間に合わない。

残念ながらもっとも単純な「行動を減らす」が私たちの取れる最善の策のようだ。我が家では小さな改善?パルスオキシメーターがどうやら電源の立ち上げ順序で、なんとか使えそうな事が分かった。表示が信頼できない部分は変わらないが、一応気休めには使えそう、値段なりになった。捨てなくてよかった、…だから断捨離ができない。※もう一本フリージアが開きかけました。

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桜は散って、これからは色々な花々が賑わう時期がやってきます。ついでに新型コロナウイルスも変異種にバージョンアップするけど。でも例えば黄沙について、厄介な物が大陸からやってくる、と思っていたら何と、黄沙が運ぶ鉄分が海の植物プランクトンを育んだり、納豆菌まで運ばれてくるらしいです。(3/31,読売新聞、編集手帳より)地球自身のサイクルには無駄がないのかもしれません。ウイルスとも戦いやっつけるという以外の視点も必要かもしれませんね。

それが何かはまだわかりませんが、人間自身の生活サイクルを見直すとか?

近所のツツジも、だいぶ花をつけてきました。

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2021年3月、弥生

旧暦の三月「弥生」と縄文時代の後の「弥生時代」がどんな関係か確認してみました。季節の弥生は、古語(木草弥や生い茂る月:きくさいやおいしげるつき)が短くなり弥生=やおい、になってその後やよいに変わったそうです。確かにこれから回りの草木が伸びていき花も咲き良い季節になりますね。一方の弥生時代は、当時の土器が発見された場所が「文京区弥生貝塚」だったからとのこと。

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1日:ビル影絵 絡まりて飛ぶ春の鳶春の鳶寄りわかれては高みつつ飯田龍太

飯田龍太氏の河原に寝転んで見上げたトビ、春の気分までスケッチするかのような心地いい句。見上げると鳶が二羽、仲良しなのかライバルなのか、つかず離れず飛んでいた。その景色に、この句を思い出し、真似して作ってみた。当然だけど、言葉の力が全然違うことを痛感。

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2日:春寒し血糊よけ踏む歩道橋(少しギョッとしてよけながら降りていく)

前日に見かけた、歩道橋の階段に点々と血糊のような汚れ、何があったのかわからないが思わず避けて通る。この日は雨模様で風も強烈な、まるで春の嵐のような1日。おかげであの歩道橋も綺麗になっただろう。

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3日:大陸の三寒四温ひな祭り 

ひな祭り、晴天だが寒さが戻った。三寒四温の陽気かなと思い、言葉の意味を確認したら本来は冬場のシベリア高気圧が7日周期で変化することを言い、中国北東部や朝鮮半島の気候を指す言葉だった。これが日本では、春先に低気圧と高気圧が交互に来る事を指すようになったらしい。

ヒジキ混ぜインゲンもあるひな祭り(雛飾りは無いが混ぜご飯の雛祭。)※ミツマタの花

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4日:桜あり葉裏のメジロ円覚寺

鎌倉、円覚寺の選仏場で桜を見ているとメジロを発見、山桜なのか色の濃い花と若葉、メジロの緑色が綺麗だった。桜以外の花々はまだ咲いておらず、梅はほぼ散っていたが久しぶりに訪ねた円覚寺、人が少ないお陰でマイペースでお寺の建物などを撮影できた。

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円覚寺メジロ吸い込む山桜

花の蜜を夢中で吸うメジロ、頭が花の中に吸い込まれたかのように見える時もある。

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この後、建長寺にも寄ったが、やはり庭の花々はやっと芽吹いたような状態だった。

5日:啓蟄、この日は雨模様でまだ寒さもあるが、そこはかとなく春の兆しを感じる。濡れた地面にも生き物の息吹を感じる。今は土が少なくなって虫が這い出してくるのは大変だろうが。

細々と肩濡らし行く春の雨

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キュウリ漬け刻み並べる三月や

食事の支度はまともに出来ないが、不細工に漬物を切る夕食。タッパでぬか漬けをしていて、キュウリや大根を毎日出し入れしている。初心者でも切れる筈のキュウリや大根が意外に手強いのを実感している。

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6日:春時雨 屋根よりノックや午前二時(夜中の雨音、夢かと寝ぼけつつ時計を確認。)

乾いた日が続くかと思ったが、今度は雨模様の日が続く。これが春の天気だと言われ頷く。

円覚寺で見た木彫りの仏、お寺にあるから不思議では無いけど、枯れ木じゃん!と言われればその通り。全ての物に仏がおわす、という草木国土悉皆成仏とか一切衆生、悉有仏性とか仏教の思想だが、インドではこの考えは無く中国で発祥し日本で広まったらしい。空海が最初だと言われているようです。難しい事は分からないけど、木っ端にも魂があるよと言われれば、頷きます。

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7日:花曇乙女のワルツ聞こえきて(懐かしい歌謡曲が、流れていた。1975年の曲らしい)

冬に戻ったかのように寒い曇り空の1日。昨日より10℃以上低かった。一旦仕舞った手袋やマフラーを出して出かける、BlueToothのイヤフォンでスマホの曲を聴きながら歩いている。

花冷えと耳鳴りの中聞く昭和

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8日:国際女性デー、早咲きの花を集めし用水路

早咲きの桜はシトシト降り続く今日の雨に散っていた。花筏という言葉を写真を撮り始めて知った。散った桜が水に浮かぶ様子を指す言葉だが、同じハナイカダでもカタカナ表記だと植物の名前らしい。別名をヨメノナミダと言い、嫁ぎ先でつらい思いをしたお嫁さんが人知れず流した涙が葉の上に乗っているとか。国際女性デーには全くそぐわない日本的エピソードだ。ネットの写真では葉の上に玉状の実が乗っていた。現物はまだ見たことが無い。

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9日:三月の福寿の花や門の脇建長寺の唐門の脇に黄色い花が咲いていた。)

福寿草は新年の季語だとか。花自体は3月から5月に鮮やかな黄色の花を咲かせますが、最近は正月に咲くように栽培されている物もある様です。建長寺にあったこの福寿草は、自然に任せて有るからなのか3月に咲いていました。

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Wi-Fiで動画が細切れに止まる、と言われ無線ルーターを新しくしようかと、また色々情報を集めている。いくつか候補を選び、インターネット検索の後に店に確認に行こうと思っている。中途半端な知識で挑むシリーズにならないよう気をつけるつもりだが、新しい通信の仕組みや規格について簡単に調べたがチンプンカンプンだった・・・PPPランプが点灯していない?

路地裏にサイレン響く花曇

やっと雨は一段落、曇り空の下を歩いているとサイレンがどこかで鳴っている。ついコロナで運ばれる人が出たのかと、余計なことを考えてしまう。これも春の曇り空のせいだ。

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10日:薄塩の海苔一帖の香りかな(新しい海苔を開封したときは良い香りがする。)

海苔の香りに、田舎の海に林立していた海苔粗朶(のりそだ)を思い出す。

海苔粗朶の向こうに里の陽は沈み(写)手前の塔は網漁用で奥にうっすら海苔粗朶が見える。

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無線LANルーターの事2

自宅には有線で光ケーブルが引き込まれている。そこから無線LANルーターを使いWi-Fi接続でスマホ等を使っているが、ルーターが古い為、動作が不安定で動画が固まるのかと思っている。

スピードテストと言う名前のアプリを知って早速調べてみた。動画を見る為にはルーター性能は、通常40Mは欲しい。我が家の測定値は何度か計って1.3Mbps~16Mbps位だった。ばらつくが低いことが多い。これでは確かに動画は止まるかも、Wi-Fi接続を切るとちゃんと動くし。

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11日:東日本大震災から十年 ●黒猫の我見上げ去る十年目

あれから十年が過ぎ去る日。しかし福島の原発メルトダウンの核燃料がそのまま残っている。

あの強烈な揺れの経験は自分も忘れていないが、当事者の方々はいまも深く傷ついたまま。アンダーコントロールと言って誘致したオリンピックも未だに諦めず、本来復興に向かうはずだった多くの力、税金が無駄に使われた。コロナウイルスへの対応も皆が納得し協力する体制は実現せず、緊急事態継続の声に反応する気持ちも出ない。本当にこの国はどうなるんだろう。

玄関を開けると近所の猫か、チラッとこっちを見て歩き去った。日常の景色が大事なんだ。

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12日:花落ちて海辺のごとし裏通り(花が落ち、風に集められ敷石の隙間に流れ込む。)

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土に落ち肥やしとなるや桜花(舗装路の花びらはゴミとして掃き取られるだけかも)

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木蓮や空突き抜ける力こぶ(赤い木蓮、まだ固い蕾だがすぐに開いていく)

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13日:春彼岸中止の葉書三年目(先日様子を見に行った寺で偶然、和尚に出会い挨拶をする。)

お寺も人を集めて彼岸会が出来ないのは痛手だろう。でも以前の暮らしは未だ戻っていないし、この先も不安が消えない状況では、法事に行くような気分にはなれない。

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■無線ルーター取り替え終わる春嵐(作業に没頭していたら、外の天気が急変していた。)

雛祭の動画が止まる、から始まりネットや電話問い合わせで機種を決め、やっと昨日無線LANルーターを買った。情報を集めれば集めるほどさらにチンプンカンプンは深まったままだが。

この日、午前から取り付け作業。あらかじめ最も簡単な手順を聞いて念のため作業中にも連絡。お陰で、スムーズに取り付けが終了、接続したら動画もちゃんと動いたし電波強度も100M以上も出たりした。後はこれがどの位継続できるかだけど、終わってホッとした頃に外は雨と風が強くなり、雷まで鳴っていた。先行き不安を暗示しているかのようだ。

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14日:白木蓮チラリ上目に空青く(歩きを少し緩め、見上げながら過ぎて行く線路沿い。)

木蓮モクレン属の木で厳密には紫木蓮とは違うそうで、花の咲く時期も白い方が早い。

例年、桜より早く開花していくようです。空に向かって咲くイメージがあります。

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昭和歌謡聴きつつ過ごす春も良し

昭和が昔の時代になってしまいましたが、歌謡曲を聴いています。なんと言っても言葉が分かる、情景も浮かぶ、春に合う?いや、正しくは似合いそうな曲もある、以前、ニューヨークは、演歌が似合うと言う人が居た。例えば吉幾三さんの雪国、冬のマンハッタンで歌いたくなる?ついでに今、アジア系は迫害されているけど、マンハッタンで牛でも飼うか?

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15日:この春や変異ウイルス永き友(もしかしてこれから悩まされる事になるのでは?)

どうやらすでに日本にも入り込んでいるようですね。調査件数が少なく、相変わらず事実を見ない政治のお陰で私達は、長期にわたる不安な日々を過ごさなくてはいけないのでしょうか?誰も望まない事なのに、政治の不作為という事態が、私達を、この国をそこに向かわせています。

建長寺近くの円応寺、閻魔様のお寺は拝観できない状態でした。助けをお願いしようと思ったのに。運慶が彫ったと言われている閻魔像、あのでっかい目玉で今の世間を睨み付けて欲しいなあ。

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だいぶ暖かい日が出てきました。これからソメイヨシノの開花がはじまり出かける人もさらに増える時期です。というよりすでに近所の大型ショッピングモールは、大勢の人が出ています。もはや緊急事態宣言をどうこう言っている場合では無いのかも知れません。国のリーダーが真剣にコロナ対応に取り組んでいる姿は見えず、なんで我々ばかりに自粛を強いるのか!と言う気分が蔓延していて、私もそんな思いです。変異ウイルスは怖いけど、案外平気かもと言う気分ですね。でもこれが一番怖いかもしれません。

出来ることをやるしか無さそうですが。

 

2021年2月 令和三年如月 後半

下向くや散り遅れたるモリ椿、川柳にもならないけど、国のコロナ対応不手際を忘れさせるために起きたかのような、JOC会長騒動は反省なく決着したようです。この間も緊急事態宣言の維持で、中小零細の多くの業界、企業はまるで中小企業統廃合の地ならしにされるかのごとく、倒産、廃業に追い込まれていきました。多くの老舗も店を閉め、一方で富裕層は株価も高騰しより一層の富を蓄える態勢が出来ています。この不公平、今の新自由主義、資本主義は機能不全を起こし、一番大事な現業の担い手がどんどん消耗し消えています。私達に何が出来るのか考えると、政治を変えていく事が一つの解決策かも。ムシロ旗と竹槍もって、某大国のように議会に殴り込んでも、改善する事はありませんからね。

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16日:ネコヤナギ冬芽割りでる花穂や白(赤っぽい冬芽から白い綿毛のような花穂)

昨夜から強い風が吹き荒れ、雲も吹き飛ぶ晴天。北海道では40mの風速予想も出た。福島の地震も大きな爪痕を残して、雪と風でのホワイトアウトも心配されていた。これは吹雪とは違うの?文字検索をしたら、PC画面が暫く真っ白になるホワイトアウトになった!

春先は風が強く、春一番のあと春二番、春三番、春四番と続くらしい(山本健吉氏著)

春二番は桜を咲かせ、三番は桜を散らすとか。春四番は何だろう?

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17日:梅東風(ウメゴチ)や江の島浮かべ朝の海

春の風「東風:こち」は梅の花を咲かす東の風との説明あり、菅原道真の和歌も有名。陸では芽吹きの風だが海上の低気圧に吹き込む風で、海では強烈な風に発達し漁師に恐れられているとか。天気は良いのに一日中風が強く、意外に足先が冷めたいのはそのせいかな。

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18日:雨水ウスイ(雪は雨に変わり、氷は水になる。二十四節気立春啓蟄の間)

薄曇りアオジ見上げる雨水かな(ふと上目遣いの表情を見せていた一枚。)

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夏蜜柑ユッサユサ揺らす春嵐

強風に道沿いの熟れた夏蜜柑の実も揺れていた。夏蜜柑は初夏の季語、大分熟した感じで重量感があったが、強い風に吹き上げられるかのように揺れていた。

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19日: 薄暮 東海道は富士めざす富士駅東海道本線身延線の駅。)

生活の範囲が狭いと、時折どこかに出かけたくなる。すぐ近くの海辺にも行かないのに矛盾しているが、東海道の下り電車をしばらく見ていると、この電車は田舎に近づくのか、と言う心持ちになり少し切なくなってくる。まだ寒い春の夕暮は情緒不安定になるのだろう。

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20日:黒砂をギュイと踏みゆく朝や春(海と砂だけしかないけれど、それが心地良い。)

春暁の溶け広がりて波頭 朝、犬と散歩する人が見えた、明け方の薄暗かった空も思いがけない早さで広がりゆき、海面の光りは刻々動いていく。吹く風も温みを増したようだ。

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21日:桜東風シェルター代わりのバスを待ち(バスを待つ間の強い風、まだ少し冷たい)

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水面春 降下直前オスプレイ(ミサゴがホバリングから反転し急降下する瞬間です。)

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見にくい写真で恥ずかしいですが、2016年2月海岸で撮影。海面にボラを狙い降下する直前のミサゴ、羽を畳んでいます。今年も海に来ていた情報を貰いながら結局、行かず。(Yさんスミマセン)ホバリングし急降下する姿が軍用機オスプレイの名前の由来になりましたが、和名のミサゴは水に飛び込む擬音(ビッシャンゴ?)が名前の始まりのようです。

(鶚と表記、冬の季語)

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これは見事にキャッチした一枚。でも見ていたら、結構失敗することも分かりました。トビと同じくらいの大きさで、魚を捕らえるタカ科の猛禽類、羽裏の白が綺麗な鳥です。

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22日:春昼や鉄の爪噛む夢の跡(家が取り壊される、新しい暮らしの為に過去は消える)

※シュンチュウ、春の昼の穏やかな様子。解体される家を見ると、ついシャッターを切ってしまう。家の歴史が一気に破壊されていくプロセスが、他人事なのに気になってしまう。

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この風に春二番かと開く花(この日は20℃を越す暖かさだが、風も時折激しく吹く。)

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23日:春光や赤子の仕切る乳母車(その赤ちゃんはウーアーと声を出して方向を指示。)

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音楽を聴くことは好きで、今はスマホで曲を流す事がほとんど。以前のオーディオ機器が古くなったので少し変えようと思い、デジタルアンプ等を購入したが、悲しいかなデジタル知識の無さで、レコードが聴けないと言う結果になった。それでも、スマホ用の小さな無線のスピーカーはすぐに使え一安心。JBLは昔憧れた音響メーカー、当時のスピーカーは高価で買えなかった。ロゴが派手だけど、チビだから良いか。

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24日: 異次元や花と青空カーブミラー

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オーディオ機器で、やはり昨日全く動かなかったカセットデッキを分解、駆動ベルトが伸びているのを確認。四苦八苦して太さが違うベルトを取り付けた。分解時にビスが余ったり部品の一部が割れたりしたが、奇跡的に動き出した。昔聞いていたテープを掛けて懐かしさに浸った。肝心なレコードはまだ解決できていない。今日の昼は暖かく河津桜は満開。

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25日:春耕の畑に降りたつルリビタキ ルリビタキは夏の季語とか。でも見かけるのは秋から春先くらいが多い。2013年に地元の公園に撮影に出かけ、始めは少し野鳥撮影ができたが、途中から何も出てこない。夕方諦め帰る直前に、公園の人が耕し終わった畑で、偶然青い鳥に遭遇。大慌てで、でもなるべく静かに撮影。出てくれて嬉しく緊張もしたが、耕したばかりで虫が出ていたのか、通行人も少なく安心していたのかも知れない。この年は数回出会えたが、最近はこの公園ではほとんどルリビタキを見ることが出来無くなった。

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ミモザ路地赤ランドセル駆けぬけて

近所のミモザ、一気に咲いた。下校中の赤いランドセルを背負った子が、花の下を元気良く駆けていった。濃い黄色と赤が印象的だった。

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26日:春や靴 動画でゆるまぬ紐結び

久々、靴を買い替えた。でも緩まない靴紐の結び方が思い出せず、動画を頼りに結び直す。

不要になったオーディオ機器、チューナーをハードオフに持って行った。使わなくなって何年も経ち表示も怪しかったが機能は正常だった。結果PC用スピーカーと一緒で買い取り額が¥250にはビックリした。購入時は数万円の製品だったのに、まあゴミにするより、どこかで誰かの役に立てれば嬉しいが。(写)驚きよろめくジョウビタキ

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27日:あかぎれや母の面影「ももの花」

頻繁な手洗い、アルコール消毒で手がガサツク、昔懐かしい「ももの花」を買い使っている。

冒頭の「あかぎれ」は冬の季語。桃の花なら春で良いのかな?と思ったが、商品名は「ももの花」と平仮名になっていた。「桃」の方が春らしかったけど。 (写)木瓜の花です。

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レコードの音を出す部分、MCカートリッジという部品だが、元々出力の音が小さく、大きくする必要がある。今度のデジタルアンプにはその増幅する機能が無かったので音が出なかった。音を大きくする装置を買って試してみる。250円では買えないから大赤字だ。

昼前に機器が到着し取り付けた。久しぶりにLPレコードを聴いて、やっぱりスマホやラジオよりも手間だけれどいい音が聞けるのは嬉しい。ドタバタ騒ぎも決着して一安心。

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28日:吹き上がり進みかねたるてふの舞い(蝶々が時折吹く風にあおられている)

3月になると花も一斉に咲きだし、年度末の行事も重なるなど人も出て賑やかになっていくのだろう。コロナ禍はいったん収まった様相を見せているが、医療関係者からは多くの懸念が出されている。出所不明の変異種もあるらしく、また深刻な増加に向かうかも知れない。

そうなれば、オリンピックも出来なくなるだろう。もしワクチンの順番が来たら、どうするか決めていない。でも心配する程すぐに始まりそうには無い。

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今回、悩んだ末に買ったアンプでレコードプレーヤーの音が出ず悩んでしまった。スマホの時に助言を貰った方にまた助けて貰い、無事にセットアップ出来て昔の音源、レコードやカセットテープを聴き直した。改めて良い物は良いと思った。アンプの製造がパルスオキシメーターと同じ国だったから一寸、駄目かなと思ったが自分の知識不足が要因だった。先入観だけで考えてはいけないと言うことだったのだろう。スマホに変わり不要なチュ-ナーは二束三文にも成らず、追加料金で解決したから、海岸にいたチュウサギに少し援助を頼もうかな?サギは儲かる??きっと蹴られて突っかれるだけだな。

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2021年2月 令和三年如月

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白梅のあと紅梅の深空あり(飯田龍太知り合いに教えて貰った飯田龍太氏の「俳句入門」という本を買ってみた。この句の深空は何と読むか分からず、検索は「しんくう」との記載。でも「みそら」と読みたくなる。他のサイトで「みそら」と有り少し安心。先に白梅が開き、ついで紅梅が蕾を開く、晴れ渡った日の眺めは格別;清々しくなる句です。

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1日:冴え返る修羅のごとくに咳こみし(風は冷たく、咳き込む人への視線も冷たい。)

2月6日の配送予定だったパルスオキシメーターが到着。待ちわびていたので早速開封

しかし英語の取説のみで電池はAAAの表示がボディにあるのみ。単四を入れるが、電池の受けが+も-も突き出した形で不安定。表示もすぐに反応せずOFFに?安定しない、多分一つはOの表示があるので血中酸素濃度だろうが、ボディも思った以上に安っぽく今後の使用に不安を感じ返品の連絡を入れた。出直しの2月初日になった。

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2日:節分:皆が季節感を無くして2年目。でも国家がクーデターよりはまだましだ。

恵方巻コロナ払いの節分や(家族が発熱と咳、念のため検査。結果待ち、今は平熱。)

急に感染者数が減ったのは、検査数も減らした為では、との指摘。クラスター検査も出来ないのが実状か?オーストラリアでは全豪オープンが無事に開催される予定、この違いは何。

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めぐる春悩みも巡る三年記(三年日記の去年のページ、己の進歩のなさに苦笑い。)

アマゾン、出品者からの返信、最初は電池の入れ替えを指示してきたので、品質自体が不安と送り返すと20%の金額を返金した、との回答?メールの中に20%で保証、返品は不要と記載があったので置いてある。二つの目の表示は、血管で計るから脈拍数のようだ、両方とも表示がフラフラ変化するので取り敢えずの確認用かな。通販のトラブル処理は難しい。

「あやしげなアクティビティレポート」との記載もあり、これ以上の追及は断念。

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3日:立春春立ちぬ朝陽に抱かる温もりや(まだ寒いが、立春と想うと少し暖かくなる)

PCR検査は陰性で一安心、同僚に感染者が出ていたので心配だった。頭では感染拡大を理解しているつもりでも、いざ自分達にと思うと不安がさきだちます。いまだオリンピックに固執して、我々を危機に追いやる政治の無感性には恐怖と怒りを覚える。今回はかかりつけ医が時間外に診察対応、薬局も念のために風邪薬を配達してくれ一安心だった。

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4日: 三密に白梅の香を聞いてみる(マスク越しに目で確認し、香っていると思い込む)

近所では紅梅を見かけるが、白梅と紅梅のどちらが先に咲くと言う決まりは無さそう。品種にもよるとのこと。周りの庭木、梅や桜なども蕾が膨らみ始めている、陽射しも強めの朝だ。

玄関に洗濯物の春一番:朝出かけるときは余り強く感じなかった風、昼は冷たさと強さが増し洗濯物も飛ばされていた。この強風は、観測史上でも早い方の春一番だったらしい。

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5日:春浅し下り電車の目借り時(歯医者の帰り、電車は空いている、安心してウトウト)

シミの島シワの波見る日向ぼこ(居眠りから目を覚まし、手をこする。改めて手を眺める)

駅からの帰り道、庭先に紅梅がポツポツ花を開いていた。風はまだ二月はじめの冷たさ。

(写)ジョウビタキ雄、丸くなって寒さを凌ぎます。

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芽立時一心不乱のコゲラかな(一番よく見かける啄木鳥。一心に突つく表情は修行僧のよう)

一生懸命につついていたら、木の皮がボロリと剥げて落ちていったが、コゲラは気にしない。

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6日:文語体父の日記や里の春

Kindle正岡子規の俳句の初歩を読んだが、文語体の文章で読むのが大変、理解も余り出来なかった。読み終えて、以前一度だけ父親の日記を覗き見た記憶が蘇ってきた。父が死んだ後、帰省し偶然見つけた濃茶色の日記帳は「我が輩」調の文語体が並んでいた。一緒の時父と昔の話をした事は無く、若いときの日記に普段とは違う顔を見た想いだった。

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7日:春寒の野に舞い降りる白無垢や

コサギにはこの時以降、あまり出会えていない。白鷺やアオサギの持つ威圧感は感じさせず飾り羽も綺麗な白い優美な鳥だった。(写)2015年2月

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8日:一文字甘露に浸るエナガ(元気良く水場にきたエナガ、喉が渇いていたようだ。)

実はおちょぼ口というか嘴が小さなエナガ、頭を突っ込むように水を飲んでいた。ほぼ一年中見ることが出来る小さな野鳥。ジュリジュリと元気良く鳴きながら群れでやって来る。

まだ実物を見たことは無いが、蜘蛛の糸などで外敵に目立たない巣を作るとか。

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9日:冴え返る雲の合間や月細し(早朝、細い三日月が黒い雲間に見えていた、今朝は寒い)

モズ二月高音も抑え思案顔(少し暖かくなると、モズも少し静かで目立たない感じです。)

モズは秋の季語だが、冬場から春にもよく見かける鳥。百舌鳥、鵙などの表記がある。

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10日:春夜明け黒き怪人赤き空(電柱が、手を振り上げた怪人の影のように見えた。)

朝焼けが綺麗だった。最近色々なケーブルの工事が増えて、それを支える電柱もまるで手を振りあげた異星人のように見える。改めて見ると家々を覆い尽くすケーブル群だ。

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シロハラツグミの仲間に分類、秋の季語。枯れ葉をガサゴソ漁っている事が多い鳥。これは食べた虫?に逆襲されたか、変なものを食べたからかオエッ!という感じの顔。

吐き戻すシロハラ春の予防策(野鳥の場合はコロナウイルスより鳥インフルエンザが怖い。)

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11日: 春寒や水面のコサギ憂い顔(実際は餌を探していたのだろうが、寒そうにも見える)

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森氏の件が連日ニュースで取り上げられました。段々内容が分かってくると意外と良い親父さんか?とも思えてきます。人望もあったとか、知り合いにも似たような傲慢だけど、人は悪くない人もいたなあ、と思ったりします。ただオリンピック開催のごり押しは感染防止の大きな障害なのに、人命より国策!と強引に進めた事には到底、賛成できませんね。

春浅し早桜花丘の上(早咲きの桜か、もうポツポツと花をつけていました。)

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12日:寒雀幼子の列賑わいて(雀が囀る木の脇を、園児達が元気良く通り過ぎる)

(写)木の葉にかくれるツグミ。体の色も枯れ葉によく馴染みます。 

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春めくやジグザグ歩き一年生(下校中の子が、笑顔浮かべジグザグ歩きで帰り路。)

楽しそうにジグザク歩きしていた子供は、こちらが見たら知らん顔してまっすぐに歩き出しました。何か楽しかったことを思い出していたのかな。(写)モズのつがいかな。

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13日:白き鳥春の水場に魚追う(冬鷺が冬の季語、鷺だけだと夏の季語、混乱する)

昔、道具を使うのは人や類人猿だけと聞いたが、小型の恐竜の中には道具を使って魚を捕ったというCGや、鳥の中にも木の枝を使って虫を捕らえる種類が居ることをTVで見た。このコサギは偶々枯れた水草を咥えたのだろうが、もしかして?聞いておけば良かった!

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夜半に大きな揺れ、震源地は福島。十年前の東日本大震災の余震と発表有り。

14日:急ぎ足ジョウビ耕す春の畑(ネギ畑、ジョウビタキが餌あさり)

チョコチョコと走って移動します、時々ジャンプ!雌のジョウビタキ人なつっこい。

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15日: 見上げれば青空を割る固蕾(青空に白い帯の雲、飛行機雲だが桜の蕾が割ったよう)

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2月、一番気になったのは2月13日夜の地震でした。10年経っても余震が発生するという事実、しかも場所によっては前回より大きな揺れを感じた場所もあった様です。疫病も地震も私達には何も出来ない無力感がつきまといます。季節が立春を過ぎると春とする、これが昔からの知恵のようです。暖かくなって春になるのでは無く、春だから暖かくなるんだ、と想うことが知恵だと。何やら禅問答の様ですが、厳しい死の季節、冬を耐える力だったとか。

早咲きの桜はすでに花をつけて、これから本格的に春に入ります。

2021年1月:令和三年 後半

与謝蕪村は、清朝渡来の芥子園(カイシエン)画伝等を教本とし絵画の修行を行っていたようです。芭蕉奥の細道をなぞるような奥羽、東北への旅は句作のためではなく絵画の修行だったのでは、と森本さんは書きます。同時代の大和絵には池大雅もいて、1771年蕪村と池大雅が「十便十宜図」という十枚の絵と書の連作を作成しています。絵のテーマは清朝文人、李漁の漢詩、自然の中で暮らす事で得られる十の便ベン(便利なこと)十の宜ギ(良いこと)を表現。自然と調和し暮らす、現代にも通じる世界観を表現したのかも知れません。

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1月16日(土) ネットで蕪村と池大雅の絵を見比べてみました。この競作に対する評価の多くは、天才肌の池大雅の方が、伸びやかな筆致や飄逸な味わいが独特だとして高評価のようです。私は、何枚かは分かり易さと彩色の綺麗さで蕪村の方が好きです。どちらにしても、蕪村が俳句と絵画に独特の世界を築いたのは、とても凄い事です。この絵は今、国宝に指定され川端記念館に所蔵されているとの事。私の絵は埃をかぶり家の中にあります。

※2004年中越地震の新聞写真から、地割れの断面に地の神が見え色鉛筆で描いた下絵。

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木枯らしに戯言を吐く泥狸 

雪舟や蕪村の水墨画はあまり興味が無く見ることは有りませんでした。油絵と比べると水墨画はよりイラストに近い感じがし、人物や家々の描写は子供の絵のように見えます。でも洋画の印象派画家など日本の絵に影響を受けた人は沢山います。写実からは遠い浮世絵も洋画家には新鮮だったのですね。写実的な絵を描きたいと願う自分の絵は、必ず漫画の様になっていきます。決して下手なのでは無く、きっと日本人のDNA のせいです、多分・・

※地の神、油絵にしてみた。元の写真では、ぶら下がったガードレールが印象的だった。

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短日やガジュマルの根にキジムナア(人の側で暮らす妖怪、怒らせたら怖いよ、ガースー!)

(写)沖縄のガジュマルの古木、根っこが絡み合った向こうにキジムナーがいるかも知れない。

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1月17日(日) 小春日や今年の干支も一休み

由布島の水牛ものんびり座って反芻しているのか口を動かしていた。

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友達からダイアナ・クラールを勧められ聞いている。JAZZの世界が広がっていた。JAZZも好きだけど、知り合いにとても好きで詳しい人達がいて、知ったかぶりは即バレるので演歌やポップスが良いと言い続けている。でも本当は小学校で習った唱歌も大好きです。今や満足な声は出ないので、朧月夜やミカンの花さく丘などは一人の時ボソボソ歌います。一寸前に中島美嘉の朧月夜を聞いて、そのまんまじゃないか?と思っていたら追加の「祈り」の部分も結構良かったので、新たにリストに付け加えました。

(写)由布島の水牛の碑

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もし、過去に戻れたら歌ってみたいのが合唱曲、花の街、団伊久磨氏の曲だと思います。中学生の時、合唱コンクールの課題曲とかで、選抜された同級生達が放課後に練習していました。曲の中の「風のリボン~輪になってかけていったよ」の声が夕方の校舎に響いて、すごく良い雰囲気で、そこに自分が入れなかった切なさを、急に思い出したりします。改めてこの曲の成り立ちを確認、本来は終戦直後の廃墟で夢見た花の街だと知りました。

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言葉消ゆ二十一世紀かじかむ手(コロナだけで無く全ての変化が急加速)

唱歌が好きなのは歌詞が伝統的な言葉で書かれ、イメージを広げやすかったからです。でも時代の変化は急激で、唱歌の世界はほぼ消え去っています。例えば鯉のぼりの歌詞「イラカの波」瓦屋根の波の中を鯉のぼりが風にそよぐ、高層ビル街ではあり得ない景色だし、炭火を使う囲炉裏端も無く、大家族での暮らしも減った。今は21世紀で、空飛ぶタクシーが出てきたら、鯉のぼりは引っかかってしまう。使わない言葉と古い歌は消える運命ですね。

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1月18日(月)八重山の青き冬見し御神埼(オガンサキ)石垣島、御神埼灯台から見た海。

JAZZは就職後、会社のバンドに加わりトライした。オーソドックスなバンドだが他の人はアドリブも普通にこなし、ついて行けずに焦ったのを思い出す。トワイライトタイムを2本のサックスで一緒に吹いた時は気持ち良かったが、仕事の移動もあり続かなかった。で、その反動でオーディオ機器を揃えJAZZのレコードを買い狭い四畳半で聴いていた。

石垣の青い海はそんな、苦くて懐かしい記憶を思い起こさせる色だった。

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1月19日(火)二十歳冬 駅の迷路や秋葉原(初めてレコードを買いに行き、駅で迷った。)

最初に買ったレコードは何故かジリオラチンクエッティという当時のイタリアの歌手、ジャケットを見て衝動買いだった。思いだしたついでに聞き直したが、買ったときのドキドキ感はもう帰ってこない。LPレコードをターンテーブルにのせ針を落とす、この作業は繁雑だが、スマホのワンタッチで聞ける音とは何かが違うと思いたい。

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JAZZ仲間で今、デジタルアンプが盛り上がっている。メンバーの中には羨ましくなるような高性能オーディオ機材で豊かな音を堪能して居る人がいるが、その人が安い中華アンプと言われる海外のアンプを紹介してくれた。自分も興味津々だが、まだ動く元の機材をどうするか、思えば長らく側にある、最近ほぼ使わない物もあるが、捨てるのは気が引ける。付喪神(物に憑いている神、妖怪)が怒らないかも心配だ。でも九十九年までは経たないか!

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1月20日(水)遠き日の消え去りし夢思う冬(寒い日ほど、空は青い)

音楽でも自分はセンスが無い落ちこぼれかな、と思った最初は高校のブラスバンド

皆で好きな小曲を選び編曲し演奏にチャレンジしたが、自分が四苦八苦して並べたオタマジャクシは最初の音で不協和音を奏で、即中止。恥ずかしかった。でも音楽を聞くことは好きだし、サックスもやっていて楽しかった。音楽センスは無いが音楽ファンにはなれると思う。JAZZも難しい事は苦手で、どんな曲でも開放感があり心地良くなる曲が好きです。

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1月21日(木) アメリカや十年越しの春兆しアラブの春から10年、世界は良くなるか)

アメリカの新しい大統領が動き出します。トランプ氏が持ち込んだ分断、SNSで直接政治を動かす手法、ジャーナリズムの衰退、日本も似たような動きが顕在化している。10年位前のアラブの春は民衆がSNS民主化を勝ち取ったが、今は国がSNSも管理しているとか。米国の政治は、分断Dividedのままか団結Unityが始まるのか?世界が注目します。

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1月22日(金)横須賀の黒サブマリン冬ドック(ドライドックは、艦船の修理用と説明有り)

急に思い立ち、横須賀へ行く。久しぶりのJR、横須賀駅を出てすぐの公園から見えたのは、イエローサブマリンでは無く黒かった。自衛隊の潜水艦だろうか、潜望デッキの上に整備する人も見えた。米軍の基地もあり日常と非日常が混じるような不思議な街。沖縄の米軍基地を連想した、バイデンさんに辺野古の基地建設を止めて欲しいな。カレーの缶詰を探そう。

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コロナ風ドブ板通り冬模様(横須賀の商店街は、やはり人出が少なく寂れた感じ)

商店街に横須賀カレーを探しに行ったが、教えて貰った店はシャッターが閉まり、違うところで見つけた。その店の人は、やはり商売あがったりの状態で困っていると話していた。今は感染を治めることが大事だと思うが、商売をする人達には毎日が戦いだ。厳しい現実を実際に目で見て声を聞くと、つい頑張って下さい!という声が出ていた。

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1月23日(土)味噌種丸く 投げ込みて冬爆破(味噌を丸め樽に投げ込み、空気を抜く。)

今年の味噌作りは助っ人がいて、大豆を潰す工程は楽だった。季語は味噌搗ミソツキらしいが、今、臼の大豆を杵で搗くというのは現実に見た事が無い、で味噌作りも季語になる様だ。蒸かした大豆を潰し、手で丸め勢いよく樽に投げ込む、バシッ!と潰れ、小気味良い。

(写)ガジュマルの渚、水際を撮ったが、見直すと小石だけだと思った中に小魚。

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(写) ガジュマルの砂浜、ベニシオマネキの赤色は黒い顔と相まって戦士のよう、左は雌

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1月24日(日)金柑に潜るヒヨドリ冬を越し

通り道の金柑の実、やけに落ちていると思ったら、枝の中にヒヨドリが入り込んでいた。冬場、小さな金柑も野鳥の喉を潤しているのかも知れない。ヒトも哺乳類の頃は自然環境の中に組み込まれた生活をしていたのだろうが、今やコンクリートやプラスチック等の人工物が1兆トンを越したとの新聞記事、森林や植物などの自然由来物より人工物が多い現実!今も増加中!! 人工物に囲まれた都会の息苦しさは、気のせいだけでは無いのかも。

西表島マングローブ群生林、ボートで行くツアーがありました。残って欲しい自然です。

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(写)由布島の犬は、島の風景に溶け込み物思いに耽っているよう。

初場所の終わりひとときいつもの日(大栄翔の初優勝、初場所6年連続で初優勝者だとか)

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1月25日(月)金管の肌冷くて息白し

子供の時、身近に音楽は無かった。自然の中にいたので、風や川の水音、野鳥の声が自然に聞こえていたと思いたい。唱歌は小学校で覚え普通に好きになり、ブラスバンドを始めてクラッシック音楽の良さにも触れた。入部する時、ホルンを吹いてみたらと言われたが、殆ど音が出せず、それじゃあと言うことでアルトサックスを吹いたら音が出た。

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それでサックスを始めたが、とにかく酷い音しか出せず、ある時期家に持ち帰りロングトーンの練習をした。お腹に力を込めて長く一定の音を出す。頑張っていたら、隣のオジサンが大慌てで走って帰って来る。そして、サックスを吹く私に「お前か!牛の具合が悪いのかと思ったぞ!」と怒鳴った。ちなみに隣の牛には、小さいとき追いかけられた思い出が有り、ふざけてけしかけたのはこの叔父さんだ。でも普段は優しいお隣さんだった。

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1月26日(火) 八重山を冬波蹴たて結ぶ船(島々をつなぐフェリー、まるでバスのよう)

クラッシック音楽は、長い曲が多いのでゆったり、時間が有るときには良いが、何かやっている時は中々聞き続けられない。元々、貴族階級の音楽だと揶揄されたことが有ったが、ショパンのピアノ小曲やビバルディの四季など細切れに楽しめる曲も有る。ただ、四畳半でショパンノクターンを聴いていると、終わった後の静けさに落ち込んだりした。それに音量が大きくないとピアニッシモの良さが半減するので、周りに迷惑をかけてしまう。やっぱり、色々と贅沢な音楽なのかも知れない。

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チャイコフスキー序曲1812年ブラバン最後の演奏曲、とても難しかったがそれなりに出来た時は、達成感があった。皆で演奏していると全ての音が揃う感覚の時が希にあり、なんとも言えない高揚感に包まれた。フィガロの結婚も、指使いが上手くいくと心地よかった曲。

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1月27日(水) 冬の赤琉球ツバメ赤瓦(バス停の屋根に胸元が赤褐色の琉球ツバメ)

晩年の蕪村は中国の桃源郷に影響を受けていたのでは、と森本氏。戦乱の中国にあって苦しさから逃れたいという願望から生れた桃源郷。実は皆の心の中にあると言う桃源郷への想いが蕪村の句には感じられるとも。現実の苦しさ、恐怖から何とか逃れたいという思い、今なら新型コロナウイルスによって多くの人が心の底に描く望みかも知れない。蕪村の句では、華やかさと侘しさが対比されている。

鴛に美をつくしてや冬木立(蕪村)オシドリの華麗な色と冬枯れの対比)

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住吉の雪にぬかづく遊女かな(蕪村)(雪のモノトーンと深く祈る遊女の艶やかな色香)

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1月28日(木) 指先のかすかにぬくし寒の梅(ふと見ると、ほころびかけた赤い梅の花

与謝蕪村の出自は明確には分かっていません。松尾芭蕉は元武士、小林一茶は百姓の出身。多分、蕪村は裕福な百姓の出だったが飢饉や時代の変化で家が没落したのか、名が知れた後でも苦しい生活を送ったようです。その割に遊郭で遊んでもいますけど。それと、蕪村の生きた時代には、享保天保の飢饉が発生、社会構造も商品経済の発展で大きく変化し、まるで現代のように貧富の差が拡大、武士階級も飲み込む変化が起きた時代のようです。

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元武士の芭蕉が持つ一徹な、ある意味冷徹な姿勢と比べると、芭蕉を尊敬しながらも蕪村には、苦しい生活の経験からか、弱者への温かみがあると森本さんは書いています。

羽織着て綱もきく夜や河ちどり(蕪村)綱は芸妓の名、冬の夜一緒に千鳥の声を聞く。

一つ屋に遊女も寝たり萩と月(芭蕉貧しい遊女への同情は有るが、突き放す感もある。言われればそうか、と言うくらいしか理解できませんが、ニュアンスの違いは感じます。

※この日は冷たい雨、雨が描いた絵の具てんこ盛りの油彩モドキ。

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1月29日(金) サァファーと行き交う朝や雪の富士(サーファー越しの富士、雪が増えた)

百姓という言葉は差別用語と聞いて少し違和感を覚えました。百姓の「姓」は仕事を意味し、百の仕事をこなし、百の作物を作れる人、と言う意味でもあると思っています。今回のコロナ禍で、従来の集約型の働き方が見直されています、分散の一環でお百姓の仕事が注目されていけば、環境保全も含め良いことでは無いかなと思います。これからの働き方を考える契機にコロナがなっているのかも知れません。兼業農家はその先駆ですね。

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1月30日(土)

短日にピザ屋バイトのポスティング(ピザ配送のチラシを入れていく人、コロナで大変?)

倒産が900件以上(TVニュース)実数はもっと多いのだろう。愚痴でしかないが、政治に私達を救う気持ちがあればもう少し違う結果になっただろうに。昼間、バイクに乗ってチラシを入れていく店員さんの後姿に複雑な思い。紙屑を入れて!とは思わぬ様にしよう。

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息詰まる在庫無き冬オキシメーター(普段、買うことは絶対に考えない商品なのに)

少し気になり念のためにパルスオキシメーターを注文することにしたのが、1月15日だったが、何と配送予定が2月6日、遅いので確認したらどうやら海を越えてやって来る様子。多くの人がテレビのニュースなどで不安を高め、皆が注文したり自治体が貸し出したりと需要が急拡大したからだろう。あっても解決策ではない、不安に駆られたと言う事か。

1月31日(日) Dark Waltz:ダークワルツいざなう声と冬に溶け

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好きな曲を一曲検索すると、勝手に似た曲を流す音楽サービス、その中の一曲が気になった。タイトルがDark Waltz、綺麗な声にひかれたが詩の意味が分からない。気になり翻訳を検索したが、まだ腑に落ちない。「満月の下で踊りましょう、光に包まれて、この光の中へ」自己流の解釈でこんなイメージを描く。声を聞いていると不思議と落ち着くので気に入ったが、他の訳詞の中には「黄泉へのダンス」という死を連想させる解釈もあった。

遠き冬島んちゅ送る波止の朝(2012年:島ツアーの見送り、島は今はコロナで大変)

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1月が終われば2月が来る、月日はまた繰り返しますが、何かが確実に変わって行きます。暮らしやすい世界がやって来る事を願いたいですが、感染症の世界的流行がどう終息するのか見続けて行く事になりそうです。身近な波にのまれないように注意しましょう。

※電車に乗るときは透き通れたら、感染防止が出来るかも知れません。

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2021年1月:令和三年

ロバート・フィスク「これは映画では無い」というドキュメンタリー映画。2020年日本賞。イギリスのジャーナリストで中東の紛争を突撃取材し評価を受けた。ジャーナリストは現地に行き、現実に起きた事、現地の人々が見た事実を正確に発信すべきというフィスクの取材姿勢、大国や権力におもねらない意思は事実を判断する上で重要な事実を教えてくれる。

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翻って今、日本で起きている政治の不誠実、真実の歪曲に対する日本のマスコミの報道は、表面だけなぞり国民の諦めを助長していくような内容が目立つ。評論家の齋藤美奈子氏が今の政治を見て「バカ共が世の中を悪くする」とか言っている場合では無い!と言っている。人のせいにするのでは無くどうすれば悲惨な政治から抜け出せるのか考えなければいけないのでは?と指摘。私達自身が何が起きたかを検証し、その思いをどう政治に生かすかを考え実践するべきだと。諦めないこと、忘れないことが大事な新しい年かも知れない。

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1月1日雪ありて年あらたまる故郷や(大晦日に雪、普段無いことが故郷で起きていた。)

初雪の降り積む故郷LINE来る、数年に一度くらい雪が降ることはあるが、積もったのは多分数回。一回だけ周りの仲間と一緒に坂道を登り、割った竹でスキーのまねごとをした記憶がある。それ以来の雪かも知れない。今年ゃくさ、田も山も屋根も白かっさ>

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1月2日老いた人老いた犬引く年始め(お互いに一つ歳を重ね,ゆっくりと歩き出す)

年賀状の絵を姉は懐かしがり、乗ったのはマガ、と言う名前だったかな?と言っていた。多分、馬鍬(マグワ、マガ)の事で自分の朧気な記憶が間違っていなかった事が嬉しい。

田起しの作業、重し代わりに乗せられ、デカい牛の尻とブンブン振り回す尻尾が脅威だった。

この丑年がいい年になることを祈念します。

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1月3日:一皿の希望や焦り松の内(今年こそ、と思う気持ちはでもすぐに薄れていく)

年の初めは近所の神社に行っていたが、今年は無し。昨年末までには読もうと思った本も閉じたまま新年を迎え、何もしない年明けになっている。焦っても気持ちが起き上がらない。まあ今年も変わらず家族で正月料理を食べられたから、それだけで十分だ。

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駅伝も終わり駆けゆく交差点(最後の大逆転に興奮したか、急いだだけなのか走り過ぎる人)

以前、1月3日に箱根まで駅伝復路を見に行き、寒い中での観衆や応援団の熱気に驚いた。

(写)2013年の復路、アッという間に過ぎていった駅伝ランナー達、時速20kmだとか。

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1月4日:それぞれに蠢きはじむ初春や(ウゴメクの文字、春と虫虫なんだ、何となく分かる)

まだ休みだったり仕事始めだったりと違いがあるが、新しい年の動きが出てきた。一都三県の非常事態宣言の検討もニュースに。でも、これは遅すぎるしGoToでの人の動きによる感染拡大に対する検証は無く、分り易い飲食店だけをターゲットにして実効性があるのか。ジムは昨日始まったが、もしかするとまた近所を散歩して運動とする日々が始まるのかな。

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1月5日:こがらしや何に世わたる家五軒(与謝蕪村1716年享保元年~1784年1月没。

芭蕉の72年後に生れた与謝蕪村芭蕉は俳句一筋の人生だったが蕪村は絵画と俳句の両立に葛藤を抱えていたようです。森本哲郎氏の本によると、日々の暮らしは時間のかかる画作に追われ、イメージで創る俳句も多かったとか。時代の違いもありますが、芭蕉に憧れながらも俳諧師としての実状は、旅の実感から句を創った芭蕉とは違っていたようです。

薔薇の歌蕪村の句読む冬に聞く (花の夢冷たき土の下に薔薇)

ベットミドラー:The Roseを聞きながら蕪村の本を読む。愛を歌った曲で花の種が真冬の凍った土の下で息づき春には薔薇になるよ、と言う歌詞。つい聞いてしまい本が進まない。

Far beneath the bitter snows(中略)In the spring becomes the rose.(歌詞抜粋)

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1月6日:変化なし同じ返信コロナ冬(ついに感染者6000人を越えた。無策の結果!)

LINEで来る質問に,変わらずの返信を返す、情報は来るが受け入れ先が無ければ無意味。

寒くなって少し気になる体調の時もあるが、もはや本当に感染しても病院には行けそうに無い状況が現実になった。本当にこのひと月の政治の無策は私達を滅ぼしかねない。

レディガガ:I’ll Never Love Again 映画の最後で聞いた曲、切々と訴える声が魅力的。

明日はまた九州が雪の天気予報が出ていた。温暖化を恨んだ夏から今度は雪の九州。

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1月7日:物干しを終日鳴らし野分哉(雪はふらないが、一日中強い風が吹き荒れた)

世界は仮りの相であり夢、幻、影だと言う壮士の哲学、蕪村の俳句もそれに影響されていたのではと森本氏は書く。あるがままの無為自然を基本とする思想、道教の始祖とも言われる壮士。中国三大宗教は仏教、儒教道教らしい、台湾で入ったのが道教のお寺だったか。

セリーヌディオン:Power of Love歌の意味は分からんが声が凄い、聞くとスカッとする。

島原の草履にちかき こてふ(胡蝶)かな(与謝蕪村

京の廓、島原の遊女が脱ぎ捨てた草履に胡蝶が飛んでいる、と言う句らしいが、単に色っぽい風情のみでなく、この草履から廓に暮らす遊女を蝶にシンボライズし、それぞれの人生と無常を詠んだ句というのだが、そこまで深くは読めない。島原は長崎県か?と思っちゃった。

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1月8日:メジロ飛ぶ動画めでつつ松送り(偶々、遊ぶメジロが写っていた動画、楽しんだ)

2~3日前から舌がヒリヒリしている。ニッキ飴をなめたときのような感じが続いている。Web検索すると怖い病気が一杯出てくる、熱は無いしコロナとは違う筈だけど。

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画家の蕪村は池大雅と共に南画(文人画)で活躍したとの事。死後に絵の価値が上がり、所有していた遊郭は儲かったらしい。好きな花なのか俳句では何度か取り上げている牡丹は、絵には描かなかったようです。俳句と牡丹の絵がセットだったら人気が出そうだが。

牡丹の句:百里雨雲よせぬぼたむ哉(満開の牡丹は、雨雲を寄せず光の中で強く咲く)

しかし美を極めた牡丹も散るときが来る:牡丹散て打ちかさなりぬ二三片

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1月9日:四文字で繋がる冬の自粛かな(Lineで連絡し、Zoomで知人と話をする)

シンディー・ローパー、True Colors。日本でのコンサート直前に東日本大震災が起きて、でもそのまま残りコンサートを開いた。動画で日の丸を纏い少しスローに歌う姿が印象的。

みじか夜や芦間流るる蟹の泡(与謝蕪村(夏の夜が明け、足元の川岸に泡の塊りが見えた)

幻想が好きだった蕪村、夜が明けるのを惜しむ気持ちで川面に蟹の泡を見た。また蕪村は妖怪も好きだったようで嬉しくなります。当時の狩野派の絵師、鳥山石燕百鬼夜行の絵を書いており江戸時代にもゲゲゲの鬼太郎ファンはいた?いや水木さんが石燕のファンか。

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1月10日:知らぬ間に性格を読むAI恐怖(こちらを見透かしたようなアプリ提案?)

いくつか検索した内容から類推したのか、このアプリが便利ですと来るメール!不気味。

I Will Always Love You、ホイットニーヒューストン。いつも愛してる、じゃあ何で別れる?

朝から体調悪く、ほぼ休んでいた。寝るときもマスクしたのに、良くならない舌のヒリつき

口の渇きそしてダルさ。新種のコロナウイルスも結構入ってきているらしいから、どこかで拾ってしまったのかな?などと余計なことを考えるほどに、この国の防御は甘い、恐ろしい。

(写)リスザルも大丈夫かと声をかけ

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1月11日:頬赤くマキくべ沸かす冬の風呂(焚火も出来ない今は、薪の炎が懐かしい)

バングルス、Eternal Flame 直訳だと永遠の炎、代々点されている炎。で、歌詩は愛の歌。1989年に全米No1になったとか、もう30年以上も前の曲らしいのに妙に耳に残る声。

昨年のこの日、イランが誤って民間機を打ち落とした。直前の米軍による司令官殺害に対抗。世界に緊張が走った、トランプ大統領の頃。今年バイデン大統領になることで少しは平和な世界に近づくのか。愛の歌のような永遠の平和が来れば良いけど、現実は行ったり来たり。

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1月12日:まぶしさや冬の八重山旅の日々

雪が降るかもの予報は外れ、冷たい雨の日。こんなに寒いと2012年11月に沖縄、八重山諸島に行ったときの写真が懐かしい。しばらくは旅にも出られない日々が続くだろう。今年も何となく行動自粛気味で、決まった日常の繰り返し。せめて昔の旅の写真を見ている。

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1月13日:漏電の音だけ冬のブレーカー(一瞬、ブシュッと音がして電気が点滅。何事?)エアコンをかけ、いくつかの調理中にブレーカーが落ちた!と見に行くと何事も無い。但しエアコンの表示ランプが点滅し続け止まったまま。この後ドタバタ有ったが結局、電源容量オーバーでブレーカーが一旦、作動していた。昨年、ブレーカを交換した時、東電の人に新タイプ漏電ブレーカーはレバーが無く、自己復帰する、と説明された内容を忘れていた。世の変化について行けてない。色々な説明を受けてもトラブルに直面して、やっと身につく。

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1月14日:小春日や雀にぎわう昼下がり(珍しく暖かい日、柿の木に雀が賑やかだった。)

白梅や墨芳しき鴻臚館(蕪村)鴻臚(コウロ)館は平安時代まであった迎賓館、蕪村の時代には存在しない。白梅の頃、唐の使節が到着し名簿に署名している、その墨の香と白梅を対比した名句らしいのだが、この句も想像の世界。蕪村は詩人であり美を求めた芸術家との記載。

美ら海のイソヒヨドリと出会う冬石垣島で初めて出会い、夏場に近所の海岸でも会えた。)

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1月15日:源平の紅とハクセン冬の浜 ハクセンシオマネキとベニシオマネキが武器?の大きいハサミを出して争っていた。まるで源氏と平家の戦、生きるための小競り合いかな。

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2021年もすぐに新年の色は褪せ、効力のない非情事態宣で溜息の日々になった。さすがのタニマチ内閣も業界の都合ばかりでは殆どの国民を納得させられず、海外からの流入も基本止めるなど動き出したが、2月7日の期限は中国の春節を当てにしている日程だとか、とにかくオリンピックだけを目標の日程で、戦時中に大量の屍を積んでも日の丸でアジアを征服する、みたいなアニメのような世界を夢見ているのでは?普通の政治が見たい。

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鬼滅の刃が大ヒットしたのはコロナの不安もある、との分析も聞いた。で、最後に鬼を追い詰めたのは「珠代」さんの薬のお陰なんだから、そろそろ目覚めて医療中心の病院再編等で、何とか私の分もベッド数を確保して欲しい。このしびれの症状は葛根湯を二回飲んで小康状態にあるから、多分後半も下らない文は書けそうだけど、一抹の不安はある。

シーサーにもお願いしておこうかな。沖縄も大変だけど、皆を守って下さい!!

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