卯月:十二支の卯の月
4月1日(金)三年目エイプリルフール雨模様 3年日記、この日は3年とも同じように雨模様と書く事になった。家で過ごす猫のS君にもちょっと鬱陶しい4月のスタートになった様。
4月2日(土)夜桜と十五のお七とウクライナ
演歌の夜桜お七は「さくらさくら」の歌の雰囲気もあり、江戸時代の八百屋お七の悲恋を歌ってもいるようだ。恋人に逢いたくて、自宅に放火してしまった十五歳の八百屋お七。天和の大火(1683年)の後でもあり、重罪の火付けの罪で処刑された。井原西鶴の浮世草子で有名に。
八百屋お七の話を知り、江戸の火事のイメージがウクライナの惨状に繋がってしまった。
4月3日(日)ぽってりと花桃の咲く散歩道 シシカバブのような姿にも見える桃の花。
桜以外も色々な花が咲きだしている、花桃は少し野暮ったく、でも暖かさを感じさせる。
4月4日(月) 窓叩き今朝降る雨や春の雨 春の雨:2月頃の冷たい雨の事、今朝は冷たい雨だ。
春雨:3月頃のシトシト降る艶やかな雨(歳時記より、昔はこんなに細かく分類していたのか。)
雨粒の蝌蚪カトはじかれて流れ落ち 整備待ちの時間、ショールームのガラスに雨粒が激しく当たり、尾を引くようにユラユラ落ちていく。まるで蝌蚪(オタマジャクシ)が次々に泳ぎ落ちるよう。
春嵐ハルアラシ蛍光色の笠が過ぎ 冷たい雨の中を、蛍光色の傘をさし早足に過ぎる人がいた。
4月5日(火) 曇り空花散る前に登り坂 散り始めた桜にせかされ北鎌倉の建長寺へ。
改めて禅寺だと言うことを教えてくれる入り口。
花散らしでかいお顔の地蔵様 仏殿ではご本尊の地蔵菩薩座像が迎えてくれました。
地蔵菩薩は、釈迦の入滅後、無仏となるので弥勒菩薩が成仏するまで、衆生の救済を釈迦に委ねられたそうです。リリーフで道ばたにも立つお地蔵さん、だったのですね。こちらは大きな伽藍に鎮座する立派なお地蔵様ですが、道端のお地蔵さんも同じ役目ですね。今もまだ田舎の道筋に残っているかな。もう一つ本尊の理由は、建長寺の建っている場所が鎌倉時代の刑場の近くと言う事で、亡くなった人達への弔いという意味もあったそうです。
法堂に展示されていたガンダーラの釈迦苦行像(模造)。愛知万博に展示後、パキスタンより寄贈されたとか。苦行中の釈迦を表すようで、顔や体の表現に独特の雰囲気があります。
春の日の仏の姿ガンダアラ 背後の仏像は法堂の主、千手観音像です。
石楠花シャクナゲの蕾開けと落ちる花
期待した桜は前日の雨で散ったものも多く、石楠花の根元に広がっていた。
庭の石楠花は綺麗に咲いていた。名前を混同しがちな芍薬は、牡丹のようにひとつの花だが石楠花はツツジが集まった様な花。また牡丹、芍薬は草だが石楠花、ツツジは木の分類になるらしい。お寺の土の庭で咲いているからか余計綺麗に感じる。
島国の散る桜花ボンネット 寺の境内に駐車していた車に桜が散っていた。後で見ていると、どこかの島と海に散る花びらのイメージが湧き、少し色加工してみた。
方丈は無料観覧できる建物、その中にあった茶室でしょうか。落ち着いた雰囲気の部屋です。
境内にある天源院と言うお寺、一般者の参観はできません。他にも色々なお寺があります。
●訂正:この神社は建長寺の境内では無く、外部にありました。2022年5月確認。
陰陽師、安倍晴明の碑がある参道も入れません。京都では無く、なぜ鎌倉か不明のようです。
庭深くあかき椿のひそみおり
庭には散っていった桜の花びらの中に、クリスマスローズなどの花達も咲いていました。
黒猫の横切り消えし庭ツツジ 黒い猫が急に出てきて、行き先を見ていたら庭奥に消えた。
泥よけの裏の桜や雨上がり 花散らし泥よけ飾る交差点
建長寺からの帰り道、坂を下り八幡宮の交差点まで来たとき、目の前に止まったトラック。
泥よけに沢山の花びららしき物をくっつけていました。後で花の掃除かな。
4月6日(水)
東京新聞の記事でウクライナの危機に便乗する形で憲法九条改憲論、核共有論が盛り上がっていることに筋違いだとの指摘がありました。与党を中心とした改憲論は「力の論理」のプーチンと同じだと指摘しています。九条は自衛権の行使は否定はしていません。敗戦時、権力者がいかに自分たちの利益の為、国民から強制的に徴収した金品物資を隠し、あるいは闇市への物資投入や金塊にして隠そうとしていたかをNHK-BSで放送していました。この国でも戦争を声高に主張した指導者達は、混乱に乗じ自分達の儲けの為に立ち回った、過去の事実です。
4月7日(木)この日に二年連続でアカゲラと青ゲラに出会えた公園に三回目を求めて行く。公園入り口の花桃が綺麗に咲いていた。
花は満ちカラスの孤独 散歩道
春は少し不安定になるときもある、桜の花をバックにじいと止まって動かない鴉がいた。
ソメイヨシノはかなり散っていたが、ヒコバエが可愛い姿を見せていた。
春の光に草の緑も綺麗だ。
この花は水仙の花かな?
この日遭遇した数少ない野鳥、コゲラ。逆光の中、素早く動いて行ってしまった。
蒲公英タンポポは孤独の証 野辺に咲き
遠くの枝先で四十雀シジュウカラがしきりに鳴いていた。どうやら雌を呼んでいるようだ。
花曇り高音タカネ響かせ四十雀シジュウカラ
その後、草の広場にぽつんと立つ桜の木に移り、大きな声で鳴いていた。小さいけど中央に黒い頭が見えます。
暫くしてよく見ると多分雌が来ていた(左下)。良かったね。
今回は念願の啄木鳥キツツキにはついに会えなかった。出会う野鳥も昆虫も少なく淋しい公園。
キタテハが草の上であまり動かない。よく見るともう一頭、羽を閉じている。交尾中か?
まだ少し寒い春の日だった。
人の世の無残を越えて花蜂や 昆虫の世界も争いはあるが周囲を巻き込む核兵器等は無い。
この国は春なのにウクライナでは多くの人が惨殺され、国が無残に破壊されている。花と蜂は共生関係、人間の世界もそうあって欲しいが、現実は人を含め多くの貴重な命が消されている。
菜の花の蜂を見ている平和かな
花吹雪江ノ島遠く霞おり 車での帰りがけ、江ノ島の手前でも桜が散っていた。
[4月の花壇] 狭いスペースにも春の草花が芽吹いてきました。
4月10日(日)小さな花壇にフリージアが開き始め、紫蘭も少し膨らんできた。
撮影後、拡大してよく見ると緑色の虫?が花の中にいるよう。バッタかな?何の虫か不明。
そして紫蘭、まだ固そうな蕾。
4月12日(火)アッと言う間に開き始めたフリージア。虫はどこかへ行ったのかな?
こちらはまだ蕾のフリージア。
小手毬もポツポツと小さな花を付けている、風に揺れる小手毬。
少し開いた花たち
これは芥子の芽のようです。
4月13日(水)
フリージアのつぼみがまた少し膨らみ、色も濃くなって来ている。
すでに咲いていた方。
小手毬もどんどん開きだした。
こちらはまだ蕾の紫蘭。
4月15日(金)雨 花壇の花達も濡れている。
ほんの少し開きかけて雨に打たれている紫蘭。
アブラムシは雨でもめげない?のかな。
4月17日(日)ご近所のライラックが咲いていた。フランス語ではリラと呼ぶらしい。
英語:Lilac、ライラック 仏語:Lilas、リラ。ほぼ同じスペル、最後が違うだけ。
4月19日(火)昨日まで雨模様、今日は良い天気だが思いのほかひんやりしている。
もう盛りを過ぎたフリージア
こちらはまだ元気な花。花ビラの右側に何か緑の点?拡大するとやはり虫、アブラムシかな。
紫蘭が、やっと羽を広げるように開いていた。
小手毬
長く咲き続けてくれるパンジー、やはり虫に花びらを囓られている様に見える。
19日は義父の命日。デルフィニュウムと言う青い花と花壇の白い小手毬を飾っていた。
4月20日(水)雨模様が続き、肌寒い。アカバナユウゲショウの花が久しぶりに咲いた。
お猿のようなパンジーは相変わらず元気に?咲いている。
4月21日(木)医者通い見上げる空の初燕
曇り空を見上げると電線に止まる鳥の影、今年も駅前の通りに燕が帰って来た。
奥歯抜き桜蕊シベ降る道を行く 長く治療してきたがついに寿命、抜くことになった。痛
ロシアとウクライナの戦争は悲惨な状況のまま長期化の様相を見せています。
ロシアとウクライナの戦争、日本含め沢山の国が色々な影響を受けています。当事国であるロシアの国民についても、例えば日本在住のロシア人達にも色々な誹謗中傷が行われているようです。発電所の地下で食料も無い中、沢山の一般人が閉じ込められている状況など、本当に誰かに馬鹿野郎!と叫びたい気持ちは理解できますが一般のロシア人には何の罪もありません。
反戦運動のデモは徹底的に弾圧されました。若い人中心に国外に出る人も多いとのことです。
そして国外からロシアの人に対して、プロパガンダに騙されないよう放送をする人達もいます。
4月24日(日)
23日に発生した26人が乗った小型観光船の事故、知床沖での発生からまだ全員の状況が分からないという、異常な事態になりました。内容が分かるほどに運行した会社の杜撰さが浮き彫りになってきています。気持ちが落ち込む事件ばかりです。
4月26日(火)
ウクライナが自国に協力してくれた国々に対し感謝する広報ビデオを流したがその中に日本が無かった事がニュースになっていた。ロシアによるウクライナ侵攻が二ヶ月を経過してきてプーチンへの非難一色からウクライナもネオナチとの連携があった等とし、論調が変わってきた、と指摘する記事を読みました。でも、大事なのは、侵略したのはロシアで自衛の戦いを強いられているのがウクライナという事実です。対等な喧嘩ではないし普通の生活を壊されているのがウクライナの普通の人達だと言うことも変わっていません。国連の機能不全も勿論ありますが、できるだけ早く戦争を止める方向で世界が動くことを祈ります。
4月28日(木) ロシアのウクライナ侵攻は21世紀の戦争。アメリカ、NATOを中心とした秩序が崩れて中国、ロシアの力が大きくなった状況変化が今回の戦争の背景にあると中島岳志氏は論壇時評に書いていた。日本も軍事予算を倍増する計画を立てており、ウクライナ危機をも利用し推し進めようとしている。幕末から明治に変わった時期のように富国強兵に核武装で世界に覇権を示す事が目的に見える。それは正にユーラシア大陸の盟主を目指すロシアと同じ。
被爆国の貴重な体験は政治の世界では未だ生かされていない。長崎に黒い雨は無かった??
明日からゴールデンウイークが始まる。