つぶやくdorotanuki

小さい穴から見える外界の様、過ぎる時代への雑感をつぶやく

2021年1月:令和三年

ロバート・フィスク「これは映画では無い」というドキュメンタリー映画。2020年日本賞。イギリスのジャーナリストで中東の紛争を突撃取材し評価を受けた。ジャーナリストは現地に行き、現実に起きた事、現地の人々が見た事実を正確に発信すべきというフィスクの取材姿勢、大国や権力におもねらない意思は事実を判断する上で重要な事実を教えてくれる。

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翻って今、日本で起きている政治の不誠実、真実の歪曲に対する日本のマスコミの報道は、表面だけなぞり国民の諦めを助長していくような内容が目立つ。評論家の齋藤美奈子氏が今の政治を見て「バカ共が世の中を悪くする」とか言っている場合では無い!と言っている。人のせいにするのでは無くどうすれば悲惨な政治から抜け出せるのか考えなければいけないのでは?と指摘。私達自身が何が起きたかを検証し、その思いをどう政治に生かすかを考え実践するべきだと。諦めないこと、忘れないことが大事な新しい年かも知れない。

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1月1日雪ありて年あらたまる故郷や(大晦日に雪、普段無いことが故郷で起きていた。)

初雪の降り積む故郷LINE来る、数年に一度くらい雪が降ることはあるが、積もったのは多分数回。一回だけ周りの仲間と一緒に坂道を登り、割った竹でスキーのまねごとをした記憶がある。それ以来の雪かも知れない。今年ゃくさ、田も山も屋根も白かっさ>

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1月2日老いた人老いた犬引く年始め(お互いに一つ歳を重ね,ゆっくりと歩き出す)

年賀状の絵を姉は懐かしがり、乗ったのはマガ、と言う名前だったかな?と言っていた。多分、馬鍬(マグワ、マガ)の事で自分の朧気な記憶が間違っていなかった事が嬉しい。

田起しの作業、重し代わりに乗せられ、デカい牛の尻とブンブン振り回す尻尾が脅威だった。

この丑年がいい年になることを祈念します。

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1月3日:一皿の希望や焦り松の内(今年こそ、と思う気持ちはでもすぐに薄れていく)

年の初めは近所の神社に行っていたが、今年は無し。昨年末までには読もうと思った本も閉じたまま新年を迎え、何もしない年明けになっている。焦っても気持ちが起き上がらない。まあ今年も変わらず家族で正月料理を食べられたから、それだけで十分だ。

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駅伝も終わり駆けゆく交差点(最後の大逆転に興奮したか、急いだだけなのか走り過ぎる人)

以前、1月3日に箱根まで駅伝復路を見に行き、寒い中での観衆や応援団の熱気に驚いた。

(写)2013年の復路、アッという間に過ぎていった駅伝ランナー達、時速20kmだとか。

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1月4日:それぞれに蠢きはじむ初春や(ウゴメクの文字、春と虫虫なんだ、何となく分かる)

まだ休みだったり仕事始めだったりと違いがあるが、新しい年の動きが出てきた。一都三県の非常事態宣言の検討もニュースに。でも、これは遅すぎるしGoToでの人の動きによる感染拡大に対する検証は無く、分り易い飲食店だけをターゲットにして実効性があるのか。ジムは昨日始まったが、もしかするとまた近所を散歩して運動とする日々が始まるのかな。

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1月5日:こがらしや何に世わたる家五軒(与謝蕪村1716年享保元年~1784年1月没。

芭蕉の72年後に生れた与謝蕪村芭蕉は俳句一筋の人生だったが蕪村は絵画と俳句の両立に葛藤を抱えていたようです。森本哲郎氏の本によると、日々の暮らしは時間のかかる画作に追われ、イメージで創る俳句も多かったとか。時代の違いもありますが、芭蕉に憧れながらも俳諧師としての実状は、旅の実感から句を創った芭蕉とは違っていたようです。

薔薇の歌蕪村の句読む冬に聞く (花の夢冷たき土の下に薔薇)

ベットミドラー:The Roseを聞きながら蕪村の本を読む。愛を歌った曲で花の種が真冬の凍った土の下で息づき春には薔薇になるよ、と言う歌詞。つい聞いてしまい本が進まない。

Far beneath the bitter snows(中略)In the spring becomes the rose.(歌詞抜粋)

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1月6日:変化なし同じ返信コロナ冬(ついに感染者6000人を越えた。無策の結果!)

LINEで来る質問に,変わらずの返信を返す、情報は来るが受け入れ先が無ければ無意味。

寒くなって少し気になる体調の時もあるが、もはや本当に感染しても病院には行けそうに無い状況が現実になった。本当にこのひと月の政治の無策は私達を滅ぼしかねない。

レディガガ:I’ll Never Love Again 映画の最後で聞いた曲、切々と訴える声が魅力的。

明日はまた九州が雪の天気予報が出ていた。温暖化を恨んだ夏から今度は雪の九州。

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1月7日:物干しを終日鳴らし野分哉(雪はふらないが、一日中強い風が吹き荒れた)

世界は仮りの相であり夢、幻、影だと言う壮士の哲学、蕪村の俳句もそれに影響されていたのではと森本氏は書く。あるがままの無為自然を基本とする思想、道教の始祖とも言われる壮士。中国三大宗教は仏教、儒教道教らしい、台湾で入ったのが道教のお寺だったか。

セリーヌディオン:Power of Love歌の意味は分からんが声が凄い、聞くとスカッとする。

島原の草履にちかき こてふ(胡蝶)かな(与謝蕪村

京の廓、島原の遊女が脱ぎ捨てた草履に胡蝶が飛んでいる、と言う句らしいが、単に色っぽい風情のみでなく、この草履から廓に暮らす遊女を蝶にシンボライズし、それぞれの人生と無常を詠んだ句というのだが、そこまで深くは読めない。島原は長崎県か?と思っちゃった。

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1月8日:メジロ飛ぶ動画めでつつ松送り(偶々、遊ぶメジロが写っていた動画、楽しんだ)

2~3日前から舌がヒリヒリしている。ニッキ飴をなめたときのような感じが続いている。Web検索すると怖い病気が一杯出てくる、熱は無いしコロナとは違う筈だけど。

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画家の蕪村は池大雅と共に南画(文人画)で活躍したとの事。死後に絵の価値が上がり、所有していた遊郭は儲かったらしい。好きな花なのか俳句では何度か取り上げている牡丹は、絵には描かなかったようです。俳句と牡丹の絵がセットだったら人気が出そうだが。

牡丹の句:百里雨雲よせぬぼたむ哉(満開の牡丹は、雨雲を寄せず光の中で強く咲く)

しかし美を極めた牡丹も散るときが来る:牡丹散て打ちかさなりぬ二三片

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1月9日:四文字で繋がる冬の自粛かな(Lineで連絡し、Zoomで知人と話をする)

シンディー・ローパー、True Colors。日本でのコンサート直前に東日本大震災が起きて、でもそのまま残りコンサートを開いた。動画で日の丸を纏い少しスローに歌う姿が印象的。

みじか夜や芦間流るる蟹の泡(与謝蕪村(夏の夜が明け、足元の川岸に泡の塊りが見えた)

幻想が好きだった蕪村、夜が明けるのを惜しむ気持ちで川面に蟹の泡を見た。また蕪村は妖怪も好きだったようで嬉しくなります。当時の狩野派の絵師、鳥山石燕百鬼夜行の絵を書いており江戸時代にもゲゲゲの鬼太郎ファンはいた?いや水木さんが石燕のファンか。

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1月10日:知らぬ間に性格を読むAI恐怖(こちらを見透かしたようなアプリ提案?)

いくつか検索した内容から類推したのか、このアプリが便利ですと来るメール!不気味。

I Will Always Love You、ホイットニーヒューストン。いつも愛してる、じゃあ何で別れる?

朝から体調悪く、ほぼ休んでいた。寝るときもマスクしたのに、良くならない舌のヒリつき

口の渇きそしてダルさ。新種のコロナウイルスも結構入ってきているらしいから、どこかで拾ってしまったのかな?などと余計なことを考えるほどに、この国の防御は甘い、恐ろしい。

(写)リスザルも大丈夫かと声をかけ

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1月11日:頬赤くマキくべ沸かす冬の風呂(焚火も出来ない今は、薪の炎が懐かしい)

バングルス、Eternal Flame 直訳だと永遠の炎、代々点されている炎。で、歌詩は愛の歌。1989年に全米No1になったとか、もう30年以上も前の曲らしいのに妙に耳に残る声。

昨年のこの日、イランが誤って民間機を打ち落とした。直前の米軍による司令官殺害に対抗。世界に緊張が走った、トランプ大統領の頃。今年バイデン大統領になることで少しは平和な世界に近づくのか。愛の歌のような永遠の平和が来れば良いけど、現実は行ったり来たり。

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1月12日:まぶしさや冬の八重山旅の日々

雪が降るかもの予報は外れ、冷たい雨の日。こんなに寒いと2012年11月に沖縄、八重山諸島に行ったときの写真が懐かしい。しばらくは旅にも出られない日々が続くだろう。今年も何となく行動自粛気味で、決まった日常の繰り返し。せめて昔の旅の写真を見ている。

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1月13日:漏電の音だけ冬のブレーカー(一瞬、ブシュッと音がして電気が点滅。何事?)エアコンをかけ、いくつかの調理中にブレーカーが落ちた!と見に行くと何事も無い。但しエアコンの表示ランプが点滅し続け止まったまま。この後ドタバタ有ったが結局、電源容量オーバーでブレーカーが一旦、作動していた。昨年、ブレーカを交換した時、東電の人に新タイプ漏電ブレーカーはレバーが無く、自己復帰する、と説明された内容を忘れていた。世の変化について行けてない。色々な説明を受けてもトラブルに直面して、やっと身につく。

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1月14日:小春日や雀にぎわう昼下がり(珍しく暖かい日、柿の木に雀が賑やかだった。)

白梅や墨芳しき鴻臚館(蕪村)鴻臚(コウロ)館は平安時代まであった迎賓館、蕪村の時代には存在しない。白梅の頃、唐の使節が到着し名簿に署名している、その墨の香と白梅を対比した名句らしいのだが、この句も想像の世界。蕪村は詩人であり美を求めた芸術家との記載。

美ら海のイソヒヨドリと出会う冬石垣島で初めて出会い、夏場に近所の海岸でも会えた。)

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1月15日:源平の紅とハクセン冬の浜 ハクセンシオマネキとベニシオマネキが武器?の大きいハサミを出して争っていた。まるで源氏と平家の戦、生きるための小競り合いかな。

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2021年もすぐに新年の色は褪せ、効力のない非情事態宣で溜息の日々になった。さすがのタニマチ内閣も業界の都合ばかりでは殆どの国民を納得させられず、海外からの流入も基本止めるなど動き出したが、2月7日の期限は中国の春節を当てにしている日程だとか、とにかくオリンピックだけを目標の日程で、戦時中に大量の屍を積んでも日の丸でアジアを征服する、みたいなアニメのような世界を夢見ているのでは?普通の政治が見たい。

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鬼滅の刃が大ヒットしたのはコロナの不安もある、との分析も聞いた。で、最後に鬼を追い詰めたのは「珠代」さんの薬のお陰なんだから、そろそろ目覚めて医療中心の病院再編等で、何とか私の分もベッド数を確保して欲しい。このしびれの症状は葛根湯を二回飲んで小康状態にあるから、多分後半も下らない文は書けそうだけど、一抹の不安はある。

シーサーにもお願いしておこうかな。沖縄も大変だけど、皆を守って下さい!!

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