つぶやくdorotanuki

小さい穴から見える外界の様、過ぎる時代への雑感をつぶやく

2021年2月 令和三年如月

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白梅のあと紅梅の深空あり(飯田龍太知り合いに教えて貰った飯田龍太氏の「俳句入門」という本を買ってみた。この句の深空は何と読むか分からず、検索は「しんくう」との記載。でも「みそら」と読みたくなる。他のサイトで「みそら」と有り少し安心。先に白梅が開き、ついで紅梅が蕾を開く、晴れ渡った日の眺めは格別;清々しくなる句です。

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1日:冴え返る修羅のごとくに咳こみし(風は冷たく、咳き込む人への視線も冷たい。)

2月6日の配送予定だったパルスオキシメーターが到着。待ちわびていたので早速開封

しかし英語の取説のみで電池はAAAの表示がボディにあるのみ。単四を入れるが、電池の受けが+も-も突き出した形で不安定。表示もすぐに反応せずOFFに?安定しない、多分一つはOの表示があるので血中酸素濃度だろうが、ボディも思った以上に安っぽく今後の使用に不安を感じ返品の連絡を入れた。出直しの2月初日になった。

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2日:節分:皆が季節感を無くして2年目。でも国家がクーデターよりはまだましだ。

恵方巻コロナ払いの節分や(家族が発熱と咳、念のため検査。結果待ち、今は平熱。)

急に感染者数が減ったのは、検査数も減らした為では、との指摘。クラスター検査も出来ないのが実状か?オーストラリアでは全豪オープンが無事に開催される予定、この違いは何。

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めぐる春悩みも巡る三年記(三年日記の去年のページ、己の進歩のなさに苦笑い。)

アマゾン、出品者からの返信、最初は電池の入れ替えを指示してきたので、品質自体が不安と送り返すと20%の金額を返金した、との回答?メールの中に20%で保証、返品は不要と記載があったので置いてある。二つの目の表示は、血管で計るから脈拍数のようだ、両方とも表示がフラフラ変化するので取り敢えずの確認用かな。通販のトラブル処理は難しい。

「あやしげなアクティビティレポート」との記載もあり、これ以上の追及は断念。

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3日:立春春立ちぬ朝陽に抱かる温もりや(まだ寒いが、立春と想うと少し暖かくなる)

PCR検査は陰性で一安心、同僚に感染者が出ていたので心配だった。頭では感染拡大を理解しているつもりでも、いざ自分達にと思うと不安がさきだちます。いまだオリンピックに固執して、我々を危機に追いやる政治の無感性には恐怖と怒りを覚える。今回はかかりつけ医が時間外に診察対応、薬局も念のために風邪薬を配達してくれ一安心だった。

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4日: 三密に白梅の香を聞いてみる(マスク越しに目で確認し、香っていると思い込む)

近所では紅梅を見かけるが、白梅と紅梅のどちらが先に咲くと言う決まりは無さそう。品種にもよるとのこと。周りの庭木、梅や桜なども蕾が膨らみ始めている、陽射しも強めの朝だ。

玄関に洗濯物の春一番:朝出かけるときは余り強く感じなかった風、昼は冷たさと強さが増し洗濯物も飛ばされていた。この強風は、観測史上でも早い方の春一番だったらしい。

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5日:春浅し下り電車の目借り時(歯医者の帰り、電車は空いている、安心してウトウト)

シミの島シワの波見る日向ぼこ(居眠りから目を覚まし、手をこする。改めて手を眺める)

駅からの帰り道、庭先に紅梅がポツポツ花を開いていた。風はまだ二月はじめの冷たさ。

(写)ジョウビタキ雄、丸くなって寒さを凌ぎます。

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芽立時一心不乱のコゲラかな(一番よく見かける啄木鳥。一心に突つく表情は修行僧のよう)

一生懸命につついていたら、木の皮がボロリと剥げて落ちていったが、コゲラは気にしない。

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6日:文語体父の日記や里の春

Kindle正岡子規の俳句の初歩を読んだが、文語体の文章で読むのが大変、理解も余り出来なかった。読み終えて、以前一度だけ父親の日記を覗き見た記憶が蘇ってきた。父が死んだ後、帰省し偶然見つけた濃茶色の日記帳は「我が輩」調の文語体が並んでいた。一緒の時父と昔の話をした事は無く、若いときの日記に普段とは違う顔を見た想いだった。

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7日:春寒の野に舞い降りる白無垢や

コサギにはこの時以降、あまり出会えていない。白鷺やアオサギの持つ威圧感は感じさせず飾り羽も綺麗な白い優美な鳥だった。(写)2015年2月

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8日:一文字甘露に浸るエナガ(元気良く水場にきたエナガ、喉が渇いていたようだ。)

実はおちょぼ口というか嘴が小さなエナガ、頭を突っ込むように水を飲んでいた。ほぼ一年中見ることが出来る小さな野鳥。ジュリジュリと元気良く鳴きながら群れでやって来る。

まだ実物を見たことは無いが、蜘蛛の糸などで外敵に目立たない巣を作るとか。

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9日:冴え返る雲の合間や月細し(早朝、細い三日月が黒い雲間に見えていた、今朝は寒い)

モズ二月高音も抑え思案顔(少し暖かくなると、モズも少し静かで目立たない感じです。)

モズは秋の季語だが、冬場から春にもよく見かける鳥。百舌鳥、鵙などの表記がある。

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10日:春夜明け黒き怪人赤き空(電柱が、手を振り上げた怪人の影のように見えた。)

朝焼けが綺麗だった。最近色々なケーブルの工事が増えて、それを支える電柱もまるで手を振りあげた異星人のように見える。改めて見ると家々を覆い尽くすケーブル群だ。

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シロハラツグミの仲間に分類、秋の季語。枯れ葉をガサゴソ漁っている事が多い鳥。これは食べた虫?に逆襲されたか、変なものを食べたからかオエッ!という感じの顔。

吐き戻すシロハラ春の予防策(野鳥の場合はコロナウイルスより鳥インフルエンザが怖い。)

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11日: 春寒や水面のコサギ憂い顔(実際は餌を探していたのだろうが、寒そうにも見える)

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森氏の件が連日ニュースで取り上げられました。段々内容が分かってくると意外と良い親父さんか?とも思えてきます。人望もあったとか、知り合いにも似たような傲慢だけど、人は悪くない人もいたなあ、と思ったりします。ただオリンピック開催のごり押しは感染防止の大きな障害なのに、人命より国策!と強引に進めた事には到底、賛成できませんね。

春浅し早桜花丘の上(早咲きの桜か、もうポツポツと花をつけていました。)

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12日:寒雀幼子の列賑わいて(雀が囀る木の脇を、園児達が元気良く通り過ぎる)

(写)木の葉にかくれるツグミ。体の色も枯れ葉によく馴染みます。 

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春めくやジグザグ歩き一年生(下校中の子が、笑顔浮かべジグザグ歩きで帰り路。)

楽しそうにジグザク歩きしていた子供は、こちらが見たら知らん顔してまっすぐに歩き出しました。何か楽しかったことを思い出していたのかな。(写)モズのつがいかな。

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13日:白き鳥春の水場に魚追う(冬鷺が冬の季語、鷺だけだと夏の季語、混乱する)

昔、道具を使うのは人や類人猿だけと聞いたが、小型の恐竜の中には道具を使って魚を捕ったというCGや、鳥の中にも木の枝を使って虫を捕らえる種類が居ることをTVで見た。このコサギは偶々枯れた水草を咥えたのだろうが、もしかして?聞いておけば良かった!

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夜半に大きな揺れ、震源地は福島。十年前の東日本大震災の余震と発表有り。

14日:急ぎ足ジョウビ耕す春の畑(ネギ畑、ジョウビタキが餌あさり)

チョコチョコと走って移動します、時々ジャンプ!雌のジョウビタキ人なつっこい。

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15日: 見上げれば青空を割る固蕾(青空に白い帯の雲、飛行機雲だが桜の蕾が割ったよう)

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2月、一番気になったのは2月13日夜の地震でした。10年経っても余震が発生するという事実、しかも場所によっては前回より大きな揺れを感じた場所もあった様です。疫病も地震も私達には何も出来ない無力感がつきまといます。季節が立春を過ぎると春とする、これが昔からの知恵のようです。暖かくなって春になるのでは無く、春だから暖かくなるんだ、と想うことが知恵だと。何やら禅問答の様ですが、厳しい死の季節、冬を耐える力だったとか。

早咲きの桜はすでに花をつけて、これから本格的に春に入ります。