つぶやくdorotanuki

小さい穴から見える外界の様、過ぎる時代への雑感をつぶやく

五月、皐月、早月、早苗月 May

5月1日(土):薫風にこの身をゆだね歩き出す(ああ、今日から五月、良い季節が来た)

朝は爽やかだったが、宮城で震度5地震が発生したり、夕方から激しい雨になって風雲急を告げる様相になっていった。コロナ感染感染者数も急増を続けている。

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5月2日(日) カレンダー巣立ち写真の皐月かな(五月のカレンダー、巣立つ野鳥の写真)

五月は新しい命が芽生え育っていく時期です。5月2日東京新聞日曜版の気になる記事、日本での農薬使用でミツバチの死滅が進んでいる、と言う内容。主要作物受粉の7割にミツバチが介在、いなくなれば生産が危うくなる!自分が小さかった頃の農業と今では雲泥の差なのでしょうか、悲しいです。でも事はそんな感傷的な内容ではなく、今回の様なコロナ感染禍や戦乱で輸入が絶たれたら食料が手に入らない、重大な国の安全保障に直結します。

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安倍前政権下で規制緩和の名の下、TPPを促進し食品安全の規制も緩和し続け、農薬使用量は韓国と並び世界トップクラス。農薬過多により、ミツバチ死滅含め自然環境劣化で食料自給ができない恐怖に直結する問題です。また、専門家は日本の医療費が50年前の100倍以上になった!背景に農薬による食品の質の劣化を指摘。特に子供達を安全な食べ物で守る重要性を強調しています。食べ物は良好な自然環境で創るもの、工場管理の発想で取り組むのは間違いです。

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5月3日(月)薫風も吹き飛ばされるこの五月蕪村:薫風や恨みなき身の夏ごろも)

江戸時代は気温自体も現在より低かった事もあり、爽やかな五月の風が吹いていたのでしょう。昨日は強い風、竜巻!の被害も出ていました。まるで海外のニュースのようでした。

初夏になったと言われて、でも強風の日が多いのには一寸閉口する。

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5月4日(火)トルコ桔梗オンシジウム合掌の日(母の命日に買う。)

四月、五月、六月は誕生日や命日が重なっている、花を飾り線香を立て手を合わせる。

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欧米の歌、You Raise Me Upなどはキリスト教の考え方なのか、天国は高い場所で、ひたすら上を目指す感じが強い。片や仏教、禅などは丸い円で現世と来世の結びつきを表したりする。西方浄土も日本から見たインドなので西の海の彼方。中東トルコは西洋と東洋の出会う場所であり、トルコ桔梗の花言葉は「希望」「永遠の愛」らしい。西方浄土も今は困っている。

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5月5日(水) 立夏夜半まで耳鳴り続く端午かな

こどもの日、連休最終日。コロナ感染が減ってきた?いやいや連休で検査数が少ないだけの話。

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5月6日(木)恐怖呼ぶ変異種伝播インドより

★インド変異種、インドでも最初感染者数が日本より低い割合だった為、押さえ込んだと思い、普通の生活に戻し、ヒンズー教の宗教行事で人が超密集、感染爆発を招いたらしい。日本も大した事は無いという根拠の無い自信で、オリンピックという祝祭行事に突き進み決定的な感染爆発を招くことになりそうだ。しかもインドで広がった厄介な変異種と、米国西海岸で発生したアジア系に特化したような変異種、この二つが合わさりもしかして日本型と呼ばれるような特異なウイルスに変わるかも?最悪のシナリオかも知れない。(と、TVで言っていた。)

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5月7日(金) バブルでは弾けてしまうオリンピック(もし包むなら、感染した国民だ!)

  • 昭和史、戦前編:主に英語(米語)と日本語での意思疎通が歴史に影響した事例。

(1)日米開戦前の交渉でアメリカ側がハルノートで「Chinaから日本は撤退せよ」とした要求、アメリカ側は満州(当時日本領土)は考えていなかったらしい。日本側は、満州も含めた要求だと受け取め、この勘違いの結果、「それは飲めない!」となり、太平洋戦争に突入した。戦前の大日本帝国体制、陸軍の頑迷、閉鎖性を考えると戦争突入は時間の問題だったかも知れないが、もっと意思疎通できていれば開戦は避けられたかも知れない。

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ポツダム宣言:当時の鈴木貫太郎首相はポツダム宣言が無条件降伏だったことに、黙殺するとのコメントを発表、連合国側ではでこれが「Reject」=拒否、と受け取られ広島、長崎の原爆投下に結びついた。当時の軍部による圧力があったとは言え、あまりにも大きな犠牲を伴う結果を招いた。蔓延防止策と緊急事態宣言の差でバタバタする今は、敗戦時と同じ様相だ。

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日本とドイツ、第二次大戦の敗戦国。二国の敗戦時の政治の状況は大きく違います。ナチスドイツはヒットラーが自殺、ナチス党政治体制は壊滅しますが、日本の政府は残っていました。当時の明治憲法下で戦争まで突き進んだ責任は、進駐軍により取らされますが、結局、関わった政治家の多くは復活します。敗戦時は天皇制護持の考え方が主流でした。

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5月8日(土) 薫風やヤマモモの実まだ青し(街路樹が剪定されて青い実が見えていた。)

昭和史、戦後編:新憲法制定のプロセス:敗戦後も政治体制は天皇制維持に動いていた。

(2)占領軍総司令、マッカーサーと近衛国務大臣(当時)の会談。ここで日本側の通訳は「政府の構成」を変更すべきか?とconstitutionを使い質問、マッカーサーはConstitution=「憲法」だと思いそれは一般的に「変えるべき」と回答した、と。さらに近衛さんは自分に憲法を変えろとGHQが言ったと勘違い。当時の米側の記者の記録にあったそうです。日本側の記録は「憲法を変えろ」と言われた事になっている。言葉の行き違いで歴史が動いたのだろうか。

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5月9日(日) 皐月空はや紫陽花の散歩道 (紫陽花も花をつけるのが早い感じがする)

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5月10日(月)夏来たる竿ダケ売りの声雲に

(久しぶりに、タケや~竿ダケの声を聞く。まだ五月だが夏日の空に雲が湧いていた。)

今の日本でも相変わらず英語がもてはやされ、色々な言葉が普通の日本語に代わって横文字日本語化しているけれど、どうも翻訳が一つの意味に限定され、独特な英語の日本語化になっている気がする。歴史上でも、戦争に関する重大事に言語の「誤解、誤訳」で物事が決まったというのは驚きだった。SDGsはどの位の期間生き残るだろう。大事な意味の言葉だけど。

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5月11日(火) 雀の子ふわり飛び入る花畑(雀の子は春の季語、小雀(コガラ)は夏)

憲法九条、戦争放棄は日本の平和憲法を象徴する内容です。この案が敗戦当時の幣原首相とGHQ責任者マッカーサーによって話し合われた結果、憲法に盛り込まれました。勿論、背景には日米大戦だけでも四百万人以上の犠牲者を出した事等への反省や鎮魂があったのでしょう。マッカーサー自身もきっと多くの仲間を失った経験があり、本音で戦争を無くしたかったようです。しかし彼はその後、朝鮮戦争の指揮官になっていきます。平和支持者だから平和憲法を望んだ訳では無いようです。大統領になりたかった政治家ですね。

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マッカーサーは混迷する日本政治に業を煮やし、当時の若い進駐軍メンバーに権限を与え平和憲法制定に道を開いたことは間違いないようです。この事をもって日本国憲法は押しつけられたと言う論調を、今でも時折聞きますが、若いメンバーを突き動かしたのは殺し殺された多くの命、怒りと悲しみの心が「平和」を強く望む原動力だったと思います。それなのに今、この平和憲法をなし崩しにする動きが強まっているのは、祖先の霊を汚すことだと思います。歴史を見ると、戦中から残った政治の力が、今も保守政治家達の根底にあるのではと思います。

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5月12日(水) 曇り空夏日かくして薔薇映える(曇りの方が薔薇の色がテカらず奇麗に見える)

9日の新聞の社説:2014年の安倍内閣での閣議決定集団的自衛権行使は合憲」は法的クーデターと憲法学者が指摘。亡くなった半藤さんも「戦前の国家ナショナリズムの広まり」と、憂慮していました。また、60年前の米軍基地拡張に対する反対運動で「在日米軍憲法九条違反」というビックリ判決、伊達判決を東京地裁が出しました。その後、最高裁が政治判断に是非を出さない?と言う結果で差し戻されますが。買ってきた本や新聞で得た知識でしか無いけど、歴史はすべて繋がっている感じがします。現在のコロナ対応のドタバタと戦前の無謀な戦いに共通点を感じてしまいます。どちらも犠牲になるのは私達、一般の国民なんですね。

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5月13日(木) 梅雨来ると五月なかばに聞く予報(そんなバカな,と思うことばかり起こる日々)

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5月14日(金)日本にもオードリー欲しいと夏夕べ

コロナのニュースを聞いていたら,急に日本にもオードリーが欲しいと言い出す。ヘプパーンの事かと思ったら,台湾のオードリー・タン氏、デジタル天才の政治家だ。全く、そんなことを言いたくなる無策無能の政治に恐怖を覚える日々が続く。この国に居るのは,トリはトリでも、アホウドリとシラケドリだと口走ってしまった!無口でもお地蔵さん達の方がまだましだ。

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5月15日(土)うわ風に故郷の麦とカワラヒワ(上風:くさきの上を吹き渡る風)

蕪村、初夏の清風の句>うは風に音なき麦をまくらもと青い麦畑のそよぎが枕元にとどく)

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新型コロナ感染がどうも大きくなってきそうですね。オリンピックも近づきワクチン接種もスムーズに進まず、この国は第二次大戦に負けて,今回はウイルスに負ける国になりそうです。

オリンピック担当大臣が、絆などの「精神論」で開催強行の説明をしようとするなど、やっぱり竹槍で戦争に勝つぞ、などとけしかけた戦前政治の伝統を継承しているんでしょうね。空襲でも、逃げずに火を消せ!と最悪のスローガンを作った伝統です。現在の安心安全もその一つになりました。丁寧な口調で事実と反対のことを言う、結果について責任を取らない。世も末です。

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