つぶやくdorotanuki

小さい穴から見える外界の様、過ぎる時代への雑感をつぶやく

2022年6月(令和四年六月)水無月

不明者の防災無線夏の空 間延びしたアナウンスが、行方不明の高齢者を探す六月。俺か?

この梅雨や沖縄の後関東に 関東が西日本より早く梅雨入りするという今年の梅雨。これも気候変動の表れなのか。今までの常識が通用しない、21世紀は気候が大きく変動する世紀になるのか?そうなる原因は私達人間による経済活動の影響が大きい様だけど。

玄関に敷く新聞紙 燕の子(親戚の家の玄関内、見守られて今年はが雛を温めていた。)

くちなわの干からびて待つふるさとや 田舎で蛇のことを(蛇、クチナワ:夏の季語)と呼んでいた。家の庭に干からびた蛇の死骸、車に轢かれでもしたのか、普段人はいないのに。

6月6日(月)芍薬の花弁ひとひら命日や(義母命日)当日、数片の花ビラが散っていた。

6月8日(水)<荒梅雨や法被ハッピの大波 通夜包む

まだ若い親戚の早すぎる訃報。通夜に参列し、数百人の法被姿の人達に、初めて祭りの仲間が多かった事を知った。そして彼らの連帯感の強さに感服した。冥福を祈りたい。

カンボジア アンコールワット

6月9日(木)夏夕焼 爆音のヘリ二機が過ぎ 大きな音で夕焼け空を震わせていく不安感。

日本の防衛意識を先取りしたかのようで不気味。今、終わりの見えにくいウクライナ戦争に自分も関心が薄れてきたと感じている。でも現地では兵士達だけで無く大勢の民間人も無差別の攻撃や閉じ込められて、苦しみ殺されている。空の爆音に戦いの現場を思い返した。

カンボジア アンコールワット

流し台蜘蛛の顔出す頃となり(冬場は消えていた)蜘蛛:夏の季語

「フランス モネの池」

義歯二つ洗い噛みしむ夏の暮れ

一月前に計測した新しい義歯が出来上がり、装着。生活には必要だけど、何だかまたひとつ自分が失われた感覚。こうやって、あちこち修理しながら生きていくしか無いのだろうが。

「にわか雨に降られる、物売りの人:アンコールワット

夏の雲 黄帽子溢る通学路

集団下校で裏門から出てくる小学生達、いつも賑やかな黄色い帽子が楽しげに揺れている。彼らの命に溢れた姿は、ただ見ているだけで元気になれて、心地良い。

足早めバナナ食わんとジム帰り(バナナ=夏の季語)

「フランス、ルーアンの街角」

雨上がりカブト幼虫アスファルト 道端に丸まっていた虫、白い体の芋虫?あれは多分、昔見ていた甲虫の幼虫では?土から掘り出されたのだろうか?アスファルトでは帰れないし。

モンサンミシェル、つぐみ?」

6月12日(日)まだ白き選挙掲示や雲の峰

来月は参議院選挙、各政党がどんな動きをするのか見ていきたいですね。今、この国は日清、日露の戦争に突入した頃の雰囲気に似てきているのでは?と思います。経済の行き詰まり、貧富の差が拡大し政治不正が多発しても正される事はない不公平感。そんな中でのロシアのウクライナ侵攻という暴挙、これには力で対抗するしか無い、だから軍備増強するべき。

ニュースだけ見ているとそんな気分になります。でも日本は明治以降の富国強兵策で世界に誇る軍備を持ちながら、戦争では300万以上の人が死に、原爆でとどめを刺されました。

アメリカの押しつけではなく、国として戦争放棄決定の裏には沢山の犠牲があります。

アンコールワットの雨上がり」

沿道の無人販売メダカ有り(今、メダカは絶滅危惧種、捕られて道沿いで売られている!)

小さな事だけど、田んぼや小川などメダカが住める環境が大きく減ってしまった為、メダカが絶滅危惧種になってしまったと思っています。タガメやタニシはどうなったのだろう?

「フランス、雨:ロワール行きのバス」

可愛くも鋭くもありメジロの目 (目白、夏の季語)よく見ると鋭い目の目白。ちと怖い。

6月16日 (木)梅漬けてジップロックの芳香や

最初、35度の焼酎を買いに行く。小さな物が無く、2L程の大きなパック入りを買う。4Kgの梅を1Kg位に小分けし、蔕ヘタの汚れを取りジップロックに入れる。梅を漬ける作業中、ふっと感じる、熟しかけた梅と焼酎の醸す芳香。この後、紫蘇を塩もみし追加する。

合歓ネムの花アンコールワットの池の端 (合歓の花も夏の季語。)

睡蓮やモネの池にも咲く頃か 「アンコールワットの睡蓮」

6月19日(日)母の日も父の日も過ぎ空の雲

モンサンミッシェルの先端に立つ聖ミカエル。」

6月23日(木)沖縄忌:沖縄忌 セベロドネツク命消ゆ

 どちらも普通の人々が殺されていく事実、戦争のリアル、忘れてはいけない事実。>

敵基地攻撃、アメリカとの核共有、これらは専守防衛という憲法に反するのは勿論、諸外国に対して、戦争できる国に変わったと宣言する事。相手の中枢を攻撃する、まさにロシアがウクライナに対してやっていること、戦前の日本軍を想起させます。

有明海を飛ぶユリカモメ」

著莪シャガの咲く坂を登れば古き墓 先月の帰省では行けなかった先祖の墓、軍人だった先祖は遺骨も無く、石ころが入っていると聞かされました。普通の人間にとっての戦争が何かを教えてくれる石ころなのかも知れないと想っています。

枇杷ビワ熟れし有明海の見える丘 先祖の墓の場所からは有明海が見えます。近くの枇杷の木にも時々、熟した実をもぎに行きました。今はもう木もないと思いますが。会ったことも無い先祖もここから海を眺めたのかも知れないと想いました。 枇杷:夏の季語

野イチゴの飾る古屋に人絶えて 野イチゴ(夏の季語):子供の時に見つけると嬉しくなった。

核共有は国連の核拡散防止条約NPTで禁止となっています。ウクライナの惨禍を都合良く利用する論調は危険。確かに、攻められたときの備え、と思う気持ちは高まりますが、冷静に考える必要がありそうです。核共有して日本も北朝鮮のようにNPTから脱退する気でしょうか?核兵器禁止条約の第一回会議に不参加も、オブザーバー参加のドイツとの違いが際立ってしまいました。日本政治の平和に対する本気度を考える時期では。

カンボジア、バンテスアレイ遺跡」

糸トンボ幼き日々を開くノブ 田舎の川辺や庭で見かけた糸トンボ。夏休みの宿題で描いた羽黒トンボ。もう見ることは無くなりましたが、連想する事で遊んだ日々を思い出します。

雨走り沢ガニ登る登山道 何年か前、雨の後に登った山道で沢ガニの群れに出合った。

<六月に思うこと>

戦争ウクライナの地を焦土に変えて、まだまだ終結しそうに無い侵略戦争。日本でも防衛のための軍事予算を大幅に増やすことを岸田総理がアメリカ大統領に約束。世界3位の国防予算、これで安泰なのだろうか?実態は安部政権からのアメリカ製兵器の爆買いで、その支払いのため費やされる、という記事を見ました。

「フランス、ベルサイユ宮殿 天井画」

何じゃあ??今後の備えならまだしも無駄買いの支払い?話が違う。FMSと言う方式での購入が2015年以降急増しそのツケ払いが大きいとか。国を守るためでは無く米国主導の不要な無人偵察機、不要イージスの支払いなどに税金を投入する。しかも増額する軍事費のGDP2%財源確保のため、社会保障を削り、消費税のアップ等を考えているとか、これではますます私達の暮らしが苦しい状態に追い込まれます。月収百万円は、はした金!の感覚の政治屋が政治を牛耳っている。私達の苦しみの実体から乖離カイリして行く政策ばかり。

「親ガチャ」という言葉、生まれる家庭環境や遺伝性などで将来が決まる、という切ない響きの言葉?考えたら昔から、身分、人種、家柄、親の収入などが人生を分ける要素になる事実は多い。今進行中の戦争、ロシアのプーチンが攻撃する理由に、ロシア人種の優越性をあげていた。でも国や地域ごとで優劣をつけ、戦争を仕掛けるのはナチスと同じでは無いか。まして元々、同一国家だったウクライナに対する攻撃理由にはならない。

厄介なのは、戦いに勝つ為に人間がどんどん開発してきた兵器、地球そのものを破壊するほどの量と威力を持つ核を保有してしまったこと。20世紀の世界戦争、第二次世界大戦で日本が核爆弾を広島、長崎で落とされた。これはその後の核に対する抑止力の必要性に通じていた。今、ウクライナとロシアの戦争は新たな核使用の危機をはらんで進行している。国連の機能不全もその不安に輪をかけてしまった。今、被爆国日本は声を上げる力があるのに。

「フランス、モネの池」

でも、どんな戦争でも権力者、戦争主導者達は現場には居ません。普通の人間、私達やその家族が巻き込まれ苦しむ。これが今までの戦争の実体だと思います。未来の戦争もゲームのように仮想の世界だけで終わる訳は無く、実際の生活環境が、機械的に無慈悲に大量に破壊され、普通の人達が殺戮されるウクライナの姿と同じだと思います。

「フランス、モネの館」

今のウクライナでの戦争がどんな形で収束するのか、まだ分かりませんが、21世紀の負の連鎖による世界経済の停滞がすでに進行しています。何とか普通の私達が安心して暮らせる世界が戻ってくることを神々の横顔に強く願うしかありません。

カンボジア、アンコールトム」

6月27日(月) ニュースでは何と梅雨明けこの暑さ 

大雨被害の出る前に関東は梅雨明け、熱波が襲ってくるよう。良かったのか悪いのか?私達はこの激しい気象現象とも戦わなくてはいけないのだ。考えるだけで汗が吹き出る。

カンボジア アプリアコー遺跡かな?」

6月28日(火)この夏やカサブランカの強さもち 

お隣のカサブランカが陽射しの中で凛と咲いています。少し力を貰って、この未体験の暑い夏を乗り切りましょう。