つぶやくdorotanuki

小さい穴から見える外界の様、過ぎる時代への雑感をつぶやく

2月が終わり春の到来を待つ時期に

二月の時点で九州にやっと初雪が降るなど、今年は暖冬がより進んでいて、温暖化の進行が危惧されている。

また、世界を震撼させている新型コロナウイルスの肺炎も継続して拡大、日本は中国、韓国と並び危険な地域になった。一番の恐怖は今の政権に現場をみる力や人をまとめる力が無いと言うこと、多くの医師がウイルス検査の拡大と民間医療施設の活用を説いているが、対外的な被害人数の拡大により、景気やオリンピックなどへの悪影響ばかりを気にして、治療に現場の力を生かす有効な手を迅速に打てていないのだ。真の指導力が無いと言うことか。

2月13日:●ぬくし冬 江戸の中期は 小氷河期 

(環境変化はくり返すのか?この日は18℃も有った)

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江戸時代中期は小氷河期とされるほどに冬の気温が低く、当時の浮世絵によると富士山は麓まで真っ白、江戸の街中も雪が屋根を覆い真っ白に描いてある。暖房も今とは比べられない位脆弱な中、人々は炬燵や着込むことで凌いでいたのが実情のようだ。貧乏な人々は十分な暖房も無くひたすら耐えて生きていたのだろう、寿命が短いのもそんな自然の厳しさが、ひとつの要因だったかも知れない。暖冬も悪くないかな。

14日:●曇る日に 香りさやけし 白梅の

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15日:●かがむごと 落ち来る雲に 梅白し

白い梅が先に咲く、と聞いているが余程気をつけていないと、いつの間にか紅い梅がほころび、ふと見渡すと白い梅も開いていたりする。梅の香りは曽我の梅林に行った時は感じたが、街中ではあまり感じることが出来ない。薄曇りの何となくぼんやりした中で白い梅が咲いているのは、春にふさわしいと思う。また、この場合は微かに香ってくれていると思うと、より気分が良くなる。

 

16日:●田の中で ゆらめく蝌蚪(カト)の 影いずこ ※蝌蚪はオタマジャクシ(春の季語)。芭蕉奥の細道で苦労した山形の「山刀伐(ナタギリ)峠」と、そこにある山田の中にオタマジャクシがいると言う俳句<山刀伐の 山田ひそかに 蝌蚪育つ:鈴木精一郎氏>を知って、自分の田舎の空気を思い返し、出来ればこの句の地に行ってみたいと空想していた。山刀が「なた」と読むとは知らなかったが、田舎で藪を切り開くときに鎌やナタを使った感覚も思い出すようだった。田圃の澄んだ水の中で泳ぐオタマジャクシ、今は懐かしい故郷の記憶だ。

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17日:●春暁の ひとときの赤 描かんと

寒い朝 窓を開けると赤く焼けた雲がみえるときがある)

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18日:●春隣 蕾に待てと 目配せし 

(この桜も春本番が来る前に咲いてしまう、もう少し待って!)

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19日:●九州に 初雪降りし 雨水かな (例年より大幅に遅く、昨日九州に初雪、今年は暖冬)雪が雨になり氷が水になるから雨水(ウスイ)、何だか良い言葉を覚えた。立春後から啓蟄までとか。

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20日:●うらうらに サギ被害説く 警官よ

巡回にやってきた若い警官は熊本出身とのこと、キャッシュカードが不正使用されたと騙す手口が、近所で広まっていると言われ俄に緊張するが、留守番電話にしているので今のところ大丈夫だろう。

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21日:●夫(ツマ)不在 のどけき空に 慌ただし (普段が頼りすぎと言うことだろうが)一泊旅行に行くとのこと、食事などあらかじめ用意してくれたので問題は無かったが。一人ゆっくり出来ると考えていた当日は、雑事に追われ一人でこなすのに大童だった。もしかして迎える一人暮らし?などと考えると少し憂鬱ではある。

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22日:●春めきて 灯油もつ手の 重さ増し

(そろそろ灯油も終わりにしたいが、急に冷えることもあるし)

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23日:●遠き日よ 萌え出づる野に臥し我は

(春、山や原っぱに新芽を食べに行ったっけな)

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24日:●茅花(ッバナ)絶え 砂の向こうに 春烏帽子 

(海岸の砂の向こうに烏帽子岩が見える)

田舎で食べた柔らかな草の穂は茅花(ッバナ)だった。昔は食用にもされていたらしく、自然界の春のメニューだった訳だ。草自体は茅萱(チガヤ)とも言うらしく、茅ヶ崎は海沿いに茅花が沢山あったのかと想像してしまう。

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25日:●壊れ居た 時計の修理 日永なり(昔の時計も動き出した。)

棚の奥に、昔修理していて放置した腕時計も見つけてしまい、電池を買ってきて何とか交換、今は動いているが。

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26日:●無観客 コロナウイルス 冬去らず (益々、混乱の度を増している。)

まだまだすんなりと収束に向かいそうには無い。色々なことが見えてくるが、不安が増すばかり。

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27日:●風光る 花壇に蕗の 芽を探し

(蕗の薹は見つからない、紫蘭の芽が出ていた)

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28日:●我が家では 韓流ドラマ 目借り時(ドラマを見ながら良く寝ている)

蛙(カワズ)の目借り時、という季語が面白い。繁殖の時期に沢山の蛙が集まり声を上げているのに産卵するとピタリと声が止み居なくなる、どうやら土に潜り寝ているらしい。実際には眠くなる晩春の季語なのだろうが。我が家には季節に関係なく「目借り時」が有るようだ。

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29日:●閏日に カレンダーの端 余白無し

(土曜で終わるカレンダーだからぴったり)

四年に一度、特に今年は東京オリンピックの年、と言うことだろうが広がるウイルス対応で開催は危ぶまれている。前回のオリンピックは中学校の職員室でチラリとテレビを見た記憶しか無い。家にはまだテレビが無かったような、正直今回はあまり興味が無い。無論開催されたらテレビを見ているだろうが。まずはウイルスの騒ぎが無事に落ち着いてくれることを願う。

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