つぶやくdorotanuki

小さい穴から見える外界の様、過ぎる時代への雑感をつぶやく

2023年3月(令和五年三月)

3月1日(水)三月に背中押されし月初め 毎日は昨日の続きだが、月が変わったと思えば気分も変わる。二月の寒さに丸めていた背中も少しずつ伸ばして歩こうか。

3月2日(木)道脇へ小さき手袋暖かし(子供の忘れ物?踏まれぬよう脇によける。)

3月3日(金) 春うらら集団下校賑やかし 春休みが近い?学校の裏門は子供達で賑わう。

海苔巻きとチラシを食べる雛祭 この日お昼はキンパ、韓国風の海苔巻き。韓流ドラマでこれが好きな自閉スペクトラムの女性弁護士のドラマ面白かった。夜はチラシ風飯。

3月4日(土) そういえば家族団欒ホトケノザ 時折全員が集まり夕食を一緒にする。

ホトケノザ マクロレンズの花壇春 小さな花、マクロ撮影で意外に可愛い姿が見える。

3月5日(日) 落椿 マラソンビトの駆け抜けし タッタッタと走り去る道に落椿。

東京マラソン通常開催、コロナも椿のようにポトリ落とし忘れさせる作戦が進行中だ。

春の雨ポスト濡らして駅通り 冷たい雨の日、通り沿いの郵便ポストも濡れていた。

3月6日(月)啓蟄や「梅切らぬバカ」鑑賞す  敷地をはみ出す梅の枝が話のアクセント。2021年の民法改正で2023年4月から適用。勝手に敷地を越えた枝を切ってはいけなかったのが、切ることが可能になった、とニュースで言っていました。この映画に、民法改正は関係なく、自閉症者の不可解な行動と心の優しさのギャップを描いた内容だと感じた。

啓蟄の「ラブミーテンダー」プレスリー 50年代の音楽を選択したら流れた懐かしい曲。

3月7日(火)イヌフグリ春野を飾る星の屑高浜虚子犬ふぐり星のまたたく如くなり」のパクリ。写真の花はオオイヌノフグリ、ヨローッパ原産で明治頃、日本に入り広がる。牧野富太郎氏が在来のイヌフグリより大きいことからオオイヌノフグリ命名したとか。春野を飾る可愛い花に、似つかわしく無い名前、もう少し可愛い名前でも良いのになァ。

3月8日(水)水温みキキキキキキと鳰カイツブリ 池の端で野鳥の鳴き声!樹上を見上げて必死に探すが、鳴いていたのは水面のカイツブリ。去年も同じ声に騙され、幻の野鳥を探した。

3月9日(木)久々の鶯ウグイスの眉池の端 声は聞けても姿を見せない鶯を久しぶりに撮影できた。落ち着いた渋い緑の体色と白っぽい眉の様な線、地味だが姿も中々可愛い鳥だ。

公園の池の端、藪の中にメジロ達と競い合うように木の実?を啄みに来ていた。

3月10日(金)カエンタケ森の病の警告者 生態系は常に変化しバランスを保つ「動的平衡」。このバランスが壊れると色々な問題が出てくる。里山公園で初めて見た「触るな危険!」の張り紙。何事か?とカエンタケで検索、どうもブナ枯れ等、荒廃した山野に発生する毒茸らしい。猛毒で触っただけでも被害がでる、致死量は3gと僅かティースプーン1杯。毒々しい赤色のキノコらしいが、行った日には何も無く、除去したあとの注意書きだと思う。この里山も荒れて来た?野鳥の様子も確かに変わったし今後は要注意かな。

3月11日(土)春の旅空飛ぶ車で行きたい 日本でもドローンの進化で空飛ぶ車を開発中?

ジャズ仲間とのオンライン。今月は代々木で久しぶりに会うことになった。レストランでのJAZZライブ、楽しみだ。都心に向かうのは久しぶりで路線を確認するが、今の路線は乗り入れが多く、複雑怪奇。段々、行けるか不安になる。空を飛んで行けたらなあ~

3月12日(日)宗教の優しさ想うカンボジア

カンボジアアンコールワット復興に関わった宗教学者上智大教授、元学長石澤氏。カンボジアには元々、仏教が根付いていた。1970年代の内戦、ポルポト政権の極端な原始共産思想で多くの国民が虐殺され、アンコールワットの維持管理に必要な職人もいなくなり、特に西参道が荒れ修復が出来ない状況に。これに心を痛めた石澤氏は日本の石工職人を師匠として現地に派遣、遺跡用の石を削る技能を習得させる所から復興を開始した。日本の重機や技術者を派遣すれば短時間で修復できる、と言われたらしいがアンコールワットに寄せる現地の人々の思いを受け今後のためにも、殺された職人の代わりとして現地の若い人を養成する手順を踏んだ。

2014年、アンコールワットの観光に行ったが、その時はこの参道はまだ復興工事の途中だったようだ。カンボジアの人にとってアンコールワットは昔の歴史的建造物のみでは無く、先祖の思いも籠もった重要な宗教施設で、折に触れ家族や友人等と出かけ中庭等で祈りを捧げたり楽しく過ごす所でもあった。実際に自分たちがカンボジア旅行をした時も、多くの人が蓮の咲く池の周りに居たのを思い出す。カンボジアの旅は良いガイドに恵まれ、楽しく過ごせたことも思い出した。

3月13日(月)

今問題の、元統一教会や最近のエホバの証人のように信者を食い物にしたり不幸にする宗教では無く生活によりそう仏教がカンボジアの人々の心を豊かにしているのだろう。バリ島での仏教も現地に溶け込んでいた。彼らは基本的な生活が出来れば残りのお金を持ってお寺に行く、と言っていた。昔、自分の田舎でもそんな感じはあった。カンボジアは今また強権政治で問題を抱えているが、アンコールワットを通じて結ばれた日本の良心とは良い関係でいて欲しい。ただ日本の保守政治自体に「脱亜入欧/脱亜入米」というアジアを軽蔑する思想が根深くあるのは気にかかる。ミャンマーへの関わり方も納得いかないし。

3月14日(火)明治より脱亜入欧はびこりて

明治維新に「アジアを脱して欧州や米国を見習うべき」という思想が伊藤博文などを中心に広がっていた名残なのか。中国の中華思想や朝鮮:韓国への蔑視、これらは西欧崇拝の明治時代に広がり日清、日露の戦争勝利で蔓延った。現在も韓国との徴用工、慰安婦に関する問題などで与党が繰り返し見せる尊大な態度に繋がっている。アンコールワットの修復で元上智大学長の石澤氏が示した良識、相手を想う心を日本の外交にもと政治家には望みたい。

質問権行使のニュースしか無くなった統一教会、代わりに出てきたエホバの証人、ガーシーの議員資格は剥奪したが着々と軍事力増強に勤しんでいる自衛隊、沖縄の島々が要塞にされていく現実。せめて野球で活躍する話を盛り上げて国民の目を、現実からそらしておく、そんな権力者の思惑にマスコミも取り込まれてしまったかのようだ。

3月16日(木)いつもの鎌倉、建長寺を目標に出掛ける。東京のソメイヨシノ開花宣言は出たが、鎌倉当りがどうなのか、見てみようかな。

3月17日(金) まだ建長寺ソメイヨシノはチラホラと花をつけた状態だった。

3月18日(土)百年の想いつなげと彼岸入り 仏教伝来をイメージさせる垂れ幕。

外苑再開発、坂本龍一氏が都知事に見直しを求める手紙を送付。100年かけ守った樹木を犠牲にすべきではない、が小池百合子の反応は無し。坂本氏の開発反対の理由は木々は万人に恩恵をもたらすが、再開発は一部既得権者と富裕層のみが恩恵を受けること。坂本氏の意見に賛同する。良い物を守る大切さを大事にして欲しい。

3月19日(日)花曇り国を率いる犯罪者 プーチン国際刑事裁判所ICCウクライナの子供連れ去り容疑で逮捕状。⇩鎌倉、飲食店の壁、赤い椿とウサギと月の絶妙な間柄。

3月20日(月)早咲きの花弁散りゆき蕊シヘ残る

もう早咲きの桜は散り、蕊シベだけが残っていた。藤井聡太五段は棋王戦を制して最年少六冠達成。早咲きのまま、力強く咲き続けている。WBCの放送が過熱しっぱなし。日本国内での試合はサッカーWCのように見始めたら嵌まった感じだが、準決勝を控えて少し時間が空いたらTVが繰り返す大騒ぎに熱が引いてきた。まるで国内の政治のおかしな動きを覆い隠す役目でも果たすのか!と疑ってしまうほど挙国一致で大騒ぎ。でも多分、準決勝のメキシコ戦は朝から見るだろうしもし勝てば決勝も、選手には頑張って貰いたい。

3月21日(火)春分や「再審」の文字一面に

袴田さん再審開始へ、検察が特別抗告を断念。無罪の公算大。人生を駆けて戦い続けるボクサー、支え続ける姉。是非、無罪を勝ち取って貰いたい。でも何故こんなに長いのか。この日、岸田首相がキーウを電撃訪問。G7議長国のメンツを立てる?しかし袴田さんの再審開始とWBCでメキシコに逆転勝利した試合の方がインパクトが大きかったな。

3月22日(水)春は宵 緑の代々木JAZZライブ

電車に乗らない日々、まして都心へは一苦労のこの頃。行きは何とか、一駅乗り越しで収めた。久しぶりに皆と画面越しでは無く直接会い話して、生の音楽も楽しめ良かった。

全員で桜満開世界一 WBC優勝で大騒ぎ、確かに面白い試合で選手は皆、凄かった。

代々木からの帰りは地下鉄経由に挑戦したが最近統合した路線を忘れ、何回か余分な乗り換えをしやっと地元の駅に到着。田舎者には複雑すぎる路線に翻弄された。もし自分が災害時に東京周辺に居たらどうなるのだろう?などと余計な事も考えた1日でした。

3月23日(木) 春の雨コロッケ丼は二人分 雨が降ることも多い、季節は動いている。

祭りのようなWBCは暫くTVの主要放送になるだろうが、我家は平常に戻った?

3月24日(金) しゃもじ持ち陣中見舞い春悪夢 何故戦地へもって行くのか理解出来ず?夢でも見たのかな?ウクライナの人々はまだまだ続く不幸に打ちひしがれているのに。国を出て避難した人達も、長引くことで経済的な困難な中、生きる事に必死な状況が伝わってくる。まだ避難も出来ず劣悪な環境でギリギリ日々を送っている人も沢山居るのだ。必勝祈願のしゃもじ!本当に想像力のカケラも感じない。

3月25日(土)いつか来たあの頃には戻さない

蜷川虎三の回顧。1950年京都府知事選での言葉。当時、進駐軍の統治下で中国の内戦が毛沢東共産党有利に動き、米国のアジア政策が反共に大きくシフトした時期。日本の民主化を推し進めた進駐軍も本国の意向で反共の防波堤として、日本の再軍備が進められました。

3月26日(日)逆風に辛夷コブシの白き花は咲き

GHQが実施したレッドパージ国鉄がらみの下山、三鷹松川事件日本共産党を追い詰めます。そして朝鮮戦争で日本の再軍備を画策、警察予備隊を創設します。ドイツのヒトラー共産党への弾圧から自由主義者を含む弾圧、ユダヤ排除へと進んでいきました。反共は戦争前夜の声だという歴史があります。そして今、新たな戦前にいる日本人。

3月27日(月) 春や花 北の国でも雪解けを

ロシア、ウクライナの戦争が大きな契機となって世界が戦争前夜へ向かっているような感じがあります。中国による勢力拡大、米国の影響力低下、欧米形民主主義の劣化など世界が不安定に向かう雰囲気。トルコ、シリアでの大地震、地球も大きく蠢いているのかも。それでも少しずつでも、皆が春の花を楽しめるように変わっていって欲しいと願います。

3月28日(火)寒かろに雀傘無し春の雨 まだ冷たい雨の朝、歩いていると雀が庭木に二羽止まっていた。そう言えば傘はさせないし、などと思いつつ声をかけたら飛んでいった。午後には雨は上がり少し暖かくなった。

東京新聞夕刊:中島氏。「放送法と安倍政権」今話題になっている放送法の解釈変更2014年~15年にかけTBSの番組を槍玉に「政治的公平性」という脅し文句で政権批判を止めろ!と圧力をかけた経緯を当時の政権メンバーの発言を通じ解説している。要は安倍政権が放送局を脅した、という出来事だったが、その内容には政権内でも批判的な人物もいた。だが結果として口を閉ざし忖度がまかり通った事実、それが安倍政権の問題だった、と言う。やはりもう済んだ事で済まさず徹底的な検証が必要だと言う意見になっている。安倍首相への忖度で殺された赤木さんの件も奥さんが納得する説明は無いままだ。

3月29日(水) 福寿草まだツボミなり寺の庭 この花も建長寺の庭で見ました。「福寿草」は新年の季語とあり旧暦の正月に床の間に飾った、とありましたが、山地に自生する物は春に花をつける、とあったので蕾でも良いのかも?と勝手に思っています。

3月30日(木)ボケと聞き振り返り見し花や木瓜 自分の悪口か?と思ったら木瓜の花。綺麗な花で何故こんな不憫な名がついたのか、疑問でした。この木の実が瓜ウリに似ているので「木の瓜」=モケがボケに変わったとの事。花梨より小ぶりの実のようです。

3月31日(金)春の暮こぞって強しビオラかな 去年の暮れから咲き続けている花、パンジーかと思っていたらビオラだった。違いは花びらの大きさらしく、5cm位で大きい方がパンジー、小さい方がビオラとの事。寒い時期でもみんな丈夫で羨ましい花たちです。

3月はWBC日本優勝で自分も何となく嬉しい気分に浸れましたが、相変わらず同じニュースを繰り返すマスコミには少し危機感も感じます。ウクライナ戦争は継続したままで、台湾が次の火種になるような情勢も感じさせます。日本も再軍備に進んでいき私達の子供達が、まるで自分の親達が過ごしたような、戦争の世紀に生きる羽目になってしまうのでは!?という危惧に襲われます。今、何も出来ることは無いけれど何が起きているのかは、できるだけ正しく見ながら考えていきたいと思っています。